10:Sleeping Sweet Devil 9 / 9

子供みたいに知らない言葉を発音するような言い方で首を傾ける。

ドアへ向かおうとする私に呆れたような視線を向けて、彼は私を抱き上げる。


色気もくそったれもない間抜けな悲鳴を小さく上げてしまって、恥ずかしくて黙り込む。



ベッドに落とされて、布団を掛けられる。



「1時間したら起こしてあげるから」

その頃には楽になってるといいね。
登くんの声質も喋り方も穏やかで聞いていて眠くなってくる。



……うん、6時間目は参加しよう。
だからこの時間は、寝てしまおう。


「おやすみ」



ベッドの脇に置いてあった椅子に座っていた登くんは優しい声でそう告げた。





<next story*手を繋いで>

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