10:Sleeping Sweet Devil 8 / 9 薬を口に含んで水を飲む。 飲みかけの水。 ……間接キスか。 なんか変態みたいだな私。 登くん気にしない人なんだそうだだから私も気にするべきじゃないんだ。 「……っじゃあ、私教室に戻るね」 「え?」 え?って何。 戻るよ、授業始まってるじゃん。 登くんはドアへ向かおうとした私の腕を引いてベッドへと誘導した。 「横になってた方がいいよ」 「大丈夫だよ、薬飲んだから」 「薬効くまで時間かかるよ」 それまでは……我慢しますよ。 立つのが辛いほどの痛みの人もいるらしいし、私の痛みはまだ楽な方なんだと思う。 それでもうずくまっていたい気持ちになってるけど。 「1時間くらい大丈夫だって。あっためたほうが良いんでしょ?せーりつうって」 ≪≪prev しおりを挟む back |