10:Sleeping Sweet Devil 6 / 9

ぐらり。
バランスを崩す。

やばい。倒れる。



身体が崩れる。



大きな音で授業開始のチャイムが鳴る。


痛みは、なかった。



「ったぁ……」



登くんが支えてくれて私はどうやら床とこんにちはする必要がなくなったようだ。

というか、登くんの方へと倒れて行ってしまったから巻き込んで下敷きにしてしまったというのが事実。



「ご、めん」

「うん、大丈夫。星尾さん大丈夫?」

「うん……」



申し訳ない、登くんは体が弱いのに。

顔に出ていたのか、困ったように彼は笑って「そんな顔しないでよ」と言って私の頭を撫でた。


登くんは立ち上がって棚に手を伸ばす。





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