10:Sleeping Sweet Devil 5 / 9 声に出てた。こっちも恥ずかしいわ。 薬の棚は結構高い位置に置かれている。 先生身長高い人なんだろうか。 「大丈夫……っ!」 爪先立ちをして手を目いっぱい伸ばす。 ほら、届いた。 指先にちょこんと当たった箱を一生懸命手繰り寄せる。 睡眠薬と記載されている。寝ないよ私は。 もう1度。 更に気合を入れて手を伸ばした。 手に箱が再び当たった。これはどうだろう。 高すぎて目に入らないから何かすらわからない。 間違えて奥へと押してしまって箱が奥へと行ってしまった。 あっと思って手を伸ばそうとする。 さらに爪先立ちをしようと重心をずらした。 「あ……っ!」 ≪≪prev しおりを挟む back |