最下位は変わらず……古屋さん。
ぶっちぎりの最下位らしく、朝に田中が呆れたようにぼやいていた。
今日の最後のホームルームの罰ゲーム、やっぱり標的は彼女で。
今日は何が、起こるのか。
昼休み、やけに豊平が静かだった。
うわ、うわ、逆に怖いわ、なんもしないの。
昼休み終了、午後の開始のチャイムが耳に痛く響く。
古典の授業を流すように聞く。ぶっちゃけ、何人かは気が気じゃないだろう。
キーンコーンカーンコーン……そんな聞き慣れた音に私はびくつき、古典の先生がだるそうに出て行く様を少しだけしか見送れなかった。
入れ替わるように、田中が教室へと入ってきて黒板の左側、教室の隅っこにあった椅子へと悠々と座った。
「さぁて、今日は」
まだ授業間の10分休みだというのに。そいつは気にした素振りも見せず笑って教室を見渡した。
田中は目の前のそいつを、見据えた。
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