「すげぇ転がったけど大丈夫?痛くね?」
そうか。
落ちたんじゃない。
落とされたんだ、2人に。
中里の顔が、青ざめた。
「はい、そこの4人!今すぐ教室にカムバーック!」
鈴木さんが楽しそうにそう言う。
他のクラス、他の学年の子たちが不思議そうに私たちをみる。
そりゃそうだ。
光景が謎すぎる。
「中里馬鹿じゃね?わかりやすすぎんだって」
桜庭が見下すように私たちを見た。
ちょっと、待て。
状況についていけない。
他のクラスの視線も痛い。
「逃げるなよ、命令なんだから」
……とりあえず、教室に向かった方がいいのかもしれない。
自分たちの教室がある3階までのあがる。
教室はもう誰もいなくて、静かだった。
「すぐ帰るかなぁって、玄関で待ってたのに何で来なかったのー?」
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