「……まだノリが悪い。まぁいいでしょう」



ノリが良くなってたまるか。





制服を受け取った古屋さんは自分の席、教室の隅っこに行って着替えを始めた。



──あまりにも、意味のない行為。


罰ゲームは、ありえないくらい意味を持たなかった。


ただ、脱がせるだけ。

誰も得をしない。
(男子の一部は喜んだのかもしれないけれど)




古屋さんの羞恥心を痛めつけるだけの行為だった。





それは、意味していたのかもしれない。



「戸惑う必要なんてないんですよ」



制限なんていらない。

意味なんて必要ない。

下位のことを考えなくて良い。



「やりたいことを、やりたいようにやればいいのです」




自分の欲望のままに、やればいい。



限度のない、残酷な階級制度。


本当の本当に
「死ななければ良い」


何をしても良い。



苦しくても、辛くても。
恥ずかしくても、吐き出しても。




誰も助けてはくれないんだ。






誰かが楽しそうに、笑った気がした。





+next story→「忠告」

[18/18]

[*prev] [next#]
[mokuzi]
[しおりを挟む]
「#年下攻め」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -