開始
「自称」進学校。
成績が悪いわけではないこの学校の2年生へと進級した。
1つのクラスは20人と少ない。
その分クラスメートとも仲良くなれるという利点はある。
「香恋!!また同じクラス!」
「あっ、美園おはよ!今年もよろしくー」
1年のときに仲良くなった栗林美園は、今年も同じクラスらしい。
玄関でいきなり飛びついてきた少女は嬉しそうに「よろしくね」と言った。
美園と一緒に教室に向かう。
2-4
ここが私たちの教室か。
見慣れた顔がちらほら。
……まぁ1学年4クラスの20人編成であるから、同じクラスじゃなかったとしても見たことはあるという人も多い。
というかほとんどの人は名前は知らないとしても見たことがある。
大きく響く聞き慣れたチャイム。
このチャイムが
私、磯村香恋にとっての
悪夢の始まりの合図だったのかもしれない。
[1/12]
[*prev] [next#]
[mokuzi]
[しおりを挟む]