ホームルーム。
今日の6時間目、ホームルームだったっけ。
そっか、金曜日の6時間目は毎週ホームルームだ。
罰ゲーム。
それがどのようなものか、誰にもわからない、想像がつかない。
唯一知っている田中は怪しい笑顔を見せながら朝の連絡が終わり次第教室を去っていく。
私たちはただ、6時間目を待つことしかできなかった。
6時間目、田中は少し遅れてきた。
厚手の布を手に持って。
あれは……
「……カーテン、ですか?」
前の方に座っている東雲がぽつりと零した。
田中は首を縦に振って笑う。
「私もそこまで鬼ではないのでね」
……意味が、わからない。
窓側に座っている生徒たちにカーテンを閉めるように指示する。
元々カーテンはあるんだから、新しいものは必要ない。
「じゃあ、朝遅刻してきた磯村さんに根岸さん。これを」
ひらり、カーテンと呼ばれた布が2枚。
「ドアにつけてください」
……これはドアのガラス部分を塞ぐカーテンだったのか。
ドアの上にもガラス部分はあるけれど、ここは高いから人がここから中を見ることはできない。
だからふさぐ必要はないらしい。
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