「だからさ、罰ゲームとかいうやつで、どんだけやるか」
それで、これからの生活は変わる。
下位の扱いが、変わる。
「待ってるんだよ、あいつは……」
あと、1週間。
それで、どれほど生活が変わってしまうかは……あの担任次第、だと。
なんだそれ、憎たらしい。
箸を置いて、わざとらしく溜め息を吐く。
2人は困ったように笑った。
「とりあえず、テスト頑張ろう?」
「……そうだね」
頑張ろう、か。
……ここで頑張って、意味があるのだろうか。
ふわり、ふわりと。
頭に入ってんだかわからない授業を聞きながら思考を巡らせる。
どうすればいいのか。
どうすれば、普通の生活を送れるのだろうか。
そんなことを思考したって私程度には変えることができないの、わかってるくせに。
いっそのこと、消えてしまいたい、とさえ思う。
逃げ出してしまいたいと思う。
嫌なことから逃げ出すだけなら、どんなにも楽だろうか。
1週間。
そんな期間はあっという間に過ぎ去るもので。
テストの日が、やってきた。
「やばいなー、勉強すればするほど不安になってくる」
「大丈夫だって、落ち着きなよ陽那」
“勉強してないよー。
俺もだよー。
あっ私もー”
そんな定番の会話を聞くことももうないのかもしれない。
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