友達
「えーと、香恋ちゃん?よろしくー」



隣の男の子が声をかけてきた。

えーっと、松室だったよね?



なんていうか、まぁ。
チャラそうである。



「よろしく、松室」

「堅いねー陽那でいいよー」



あなたが軽すぎるのでは?


陽那ってかわいい名前だから女の子だと思ったら男の子でした。

5人しかいない横列。

陽那の更にとなりは金髪のギャル。
その隣も金髪のギャル男。


そして1番窓側……最下位の女の子は、前髪が長くて顔がよく見えない。



下から数えた方が早いよ、やばいよねーなんて陽那が椅子にもたれかかった。




突然がたんと前の方から音が立った。


「おめぇが俺よりも上だぁ?」




豊平だ。
2位に不満があるらしい。

冷静に座っている五十嵐を立って見下していた。


「紛れもない事実だからぁ、受け止めて落ち着くといい」



怯まず五十嵐はそう言った。

確かに間違ってはいないけれど喧嘩売りたいのかな。



1位も2位も大差ないだろと陽那が文句をこぼす。



「納得いかねぇなぁ今まで中間にいたお前がいきなりトップだァ?」

「納得がいかないなぁ見た目不良の君が2位なんてぇ」

「喧嘩売ってんのか?」

「いやなに、周りの代弁をしただけさ」


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