本日から教卓に一気に近付いた授業は何だか新鮮で、よく先生と目が合って嫌だった。
 真面目になんて、受けたいとも思えなかった。

 この、担任以外の先生達はこの順序がどうなっているのか知っているのだろうか。
 察しているのではないか、とは思うけれど。

 5時間目の授業が終わって最後の長期ホームルームの時間だ。
 罰ゲームの、時間。

 最下位は……いつものように、古本さん。

 田中が入ってきたと同時に「なぁー」と隣の男が声を上げた。
 楽しそうに歪んだ笑顔を浮かべている。
 田中は、ゆっくりと豊平を見て「どうしましたか」なんて口にした。


「今回はさぁ、異様に順位の下がった馬鹿がいんだから、そいつが罰ゲームでいいんじゃねぇ?」

 ふと、豊平がそんなことを告げる。
 明らかに。五十嵐にいわゆる復讐をしたいであろう発言に思えた。


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