すす、と皿を持ちながらさりげなくひかりちゃんに近付く。


「い、五十嵐と……仲良くなりたいの?」


 声が変になったかもしれない。

 だって変じゃん。五十嵐と友達になろうとか。
 私が嫌なだけなのだろうか、別に周りからしたら五十嵐が普通で、私が変なのだろうか。


 ちらり。
 肉をつつくひかりちゃんが私を見た。
 小さく口を開いて、言葉を発する。


「うん」


 何故五十嵐なのかはこの際置いておこう。
 人と仲良くしよう、そう考える人間があのクラスにいたなんて。酷いクラス、と言い切る必要もないかもしれない。


「だって、1位と仲良くしておけば便利じゃない」
「……は?」

 この際置いておこうとしたはずの理由を聞かされて、間抜けな声が出た。



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