「……双子と仲良いの?」
「仲良くなりたいとは思うけどね」


 仲良くはないということか。
 なのに来るの? 意外だなぁ。

 話したことないし、いまいちキャラがわからないんだよね。
 2人共物静かなイメージというか、冷めているというか……


「ごめん五十嵐くん、遅れて」

 噂をすればなんとやらか。
 豆本ひかりちゃんがひょこりと現れて、それに続くように豆本ひかるくんが現れた。

 服装もボーイッシュに揃えていて、見た目が怖いくらいそっくりだ。


「別に遅れたっていいさ、時間に厳しい人間はいやしないんだからさぁ」


 すい、と私の横を通り過ぎていく双子。
 ぺこり、と他人行儀で礼をしていった。
 ……まぁ、他人っちゃ他人なんだけどさ。一応クラスメートなんだけど。


 彼と彼女は早速皿を手に取って金網の前で構えていた。
 お腹が空いていたのだろうか。

 特に誰かと話そうとする気配もなく。
 楽しもうという気配も、なく。


 ではなぜ、豆本双子はここに来たのだろうか?

 五十嵐が一応主催の規格であるわけだから、五十嵐と仲良くしようと思って来た……という感じなのだろうか。
 あいつと仲良くしようとか、変な2人だ。




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