「サァ! 行こう!!」


 キラキラ目を輝かせて走り出した。


「子供みたいだぁ。天真爛漫とはこのことを言うのかねぇ」

 マイペースに歩く五十嵐が呟く。
 ヒロもゆっくりと走り出した。私も駆け足でついていく。



 お祭りというには小さい催しで。
 いくらかの出店が並んでいる。

 昼ご飯、ここで済ませようかな。



「よし、金魚すくいでもやろうかな」
「ミーもやってみたいヨ!!」


 遊ぶのかよ。食えよ。


 私は溜め息を吐き出して出店を眺める。
 たこ焼き、最近食べてないしいいかもしれない。


「ヒロ、たこ焼き食べよう」
「僕、お好み焼きも食べたい……半分っこしよ……?」
「うん、いいよ」


 たこ焼きを口に含みながら金魚すくいの出店を見る。
 制服姿ではしゃいでいる2人に出店のおじさんも苦笑いだよ。




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