3-2:そばにいる[ 8/18 ]
ちなの言葉。
いやいや、お世辞は結構です。
私なんかに似合ったら世界は終わりです。
「裏方やりつつ接客よろしく!」
元の仕事も含めちゃうんだね、案外ハードだね!?
悩んでも仕方がないので、言われたとおりにやる。
やるしかない、人数が足りないなら仕方ない。
変なところで真面目だから、やってしまう。
不真面目だったらエスケープするんだけどね……
大分経って、疲れてきた頃にドアが開いた。
「あれ? おかえり」
3人が帰ってきた。
自由時間終始一緒にいるとかやっぱり仲良しじゃないか。
「……華ちゃんがメイド服!」
私はメイド服じゃない。
「どうしてその格好してるんだ?」
「1人休んじゃったから代理!」
「……」
「何? 何かあるの玲」
「別に」
玲が何でかため息のような深い息を吐いて私から目をそらした。
……何なんだ。文句でもあるのだろうか。
どうせ似合ってないよ。
私が嫌いだからってそこまであからさまに反応示さなくてもいいじゃないか。
3人が来たって事は、そろそろ交代の時間か。
じゃあ、私は着替えて……
「華! 次の時間もだから! よろしく」
なんてこった。
過酷労働……!
労働基準法に違反するよ!?
言うほど長時間働いてないけれども。
「1位になったクラスは! クラス全員学食1ヶ月無料!」