3-2:そばにいる[ 7/18 ]
「あ、しまった」
「どうしたの? ちな」
「あの3人時間別々にすれば……客たくさん来るのに!」
あ、3人格好いいですもんね。
3人とも時間同じなんだ……カオスだ。
「あ」
ちなが焦ったように声を漏らす。
……次は何?
「そういえば、田中ちゃん休んじゃったじゃん……接客が足りない!」
そういえば女子1人休んだんだよね、田中さん。
ちなってしっかりしているようで案外無計画だねぇ。
まぁ、急なことだし仕方ないよね。
ちなが真顔で私を見る。
「……?」
思わずニコリと笑う。
ちなはニヤッと笑った。
何だろう、嫌な予感がする。
「田中ちゃんと華って近いよね、身長と体型」
あれ、なんだ。
本当に嫌な予感しかしない。
予感が当たる気しかしない。
「華、代理よろしく!」
「え!?」
ほらね!!
ちなにメイド服を渡され、更衣室に入れられる。
これは、着るしかないのだろうか。
似合わないって絶対。
うだうだ言ってても仕方ないよね。
……とりあえず着よう。
私は服に袖を通した。
「わ、似合うっ」