3-2:そばにいる[ 5/18 ]
「俺買い出しだった。それに少しは手伝ってる」
玲が参加してるの……珍しい。
「おい顔にでてるぞ。なんでお前は裏方なんだよ」
おっと、珍しいって思ってたのバレた。
「料理が好きだから」
作業しながら返事をする。
玲に対して冷たい? 気のせいです。
「……つまんねぇの」
「え?」
何がつまらないの?
『えー、1年5組の加賀華。20秒以内に担任の所までよろしくっ!!』
賢ちゃんだ……なんで私?
楽しそうな声色。
20秒とか無理に決まってるじゃないですか。
「ちょ……行ってきます」
私は教室を出て、職員室へ向かった。
なんか私走り回ってる気がする。忙しい。
職員室のドアを開け、賢ちゃんの元へ。
「おっ、華。おつかれー」
「何ですか?」
一応職員室だし、敬語。
20秒で着いたと思います?
倍はかかりましたよ当然。何倍かかったか……
だって4階から1階までダッシュしてもそんな早くは着かない。