3-1:お買い物をしましょう[ 4/11 ]
疲れた……次行こうっと。
3号室は、裕太だね。
ドアを開けようとした、その瞬間――……
とても痛そうな鈍い音が3号室からきこえましたとさ……じゃなくて!
「裕太!? 大丈夫!?」
また落ちたね!
「おっ、おはよう、華ちゃん」
ちょっと焦ったような顔をした裕太。
「おはよう、怪我ない!?」
「え? なんのこと?」
えーと、いや、うん。
何事もなかったように振る舞っても音でばれてるからね。落ちたんだよね、今日もベッドから。
「あれ? 起こしに来るってことは……今日って何かあった?」
落ちたことはもう流していいんだね? ていうか流して欲しいんだね?
「ちょっと用事がね」
「わかったぁ。すぐ行くねっ!」
裕太を起こすことに手間はかからない。かからないんだけどさ……!
怪我がないか毎回ドキドキだよ!!
さぁ、最後は4号室。智くんの部屋だ。
「智くーん」
「何だ?」
あ、やっぱり起きてる。
「おはよう!」
「おはよう」
挨拶をして、智くんは私の頭をわしゃわしゃと撫でる。
この場所だけが、唯一の安全地帯。私の癒し。
安心する……