目が覚めると、そこは保健室だった。

「あれ」

声を出してみるも、どうも掠れて上手く発生出来ない。残念ながら此処に来る前の記憶が思い起こせない。あれ?俺なんで此処にいるんだっけ?

「起きたか」

吃驚して全身がビクリとした。聞き覚えのある声だけど、不意打ちで聞くとなると心臓に悪い…と思う。俺は。首だけを動かす。

「…剣城君」
「気分は?」
「…ボーっとする」
「…そうか」

視界が定まらなくなってきて瞳を伏せる。どうやら剣城君は椅子か何かに座って付き添ってくれていたらしい。

「俺どうなったの?」
「寝不足で倒れてたから俺が拾った。」
「え」

俺倒れちゃったのか。しかも道端(?)で。あちゃあ。

「あーなんか、ごめん」
「そう思うなら睡眠取れ」
「寝ても寝ても足りなくてさぁ」
「…それ病気じゃないのか」
「んーや、なんか体質っぽい」
「…」
「まぁいーや。また倒れてたら拾ってよ、剣城君」
「…俺で良いなら構わない」
「うんー」

そうして俺はまた眠りについたわけだ。




2012.03.31 (Sat) 13:41


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