「好きだ」
滅多にそんな『非科学的な』言葉を言う奴ではなかった青山がそう言った。青山は言った。自分でも説明できないのだけれどそんな薄っぺらい言葉でも沢山言いたくなるのだと。彼は真顔で言った。俺は笑ってありがとうと、言った。
「俺も青山が好きだ」
「うん、好きなんだ」
「うん」
「好き、なんだよ、好きだ好きだ好きだ好きだ」
愛は非科学的で君が嫌っていて溢れ出しそうな程抱えていて、それで一気に俺に伝えるのだ。
俺も君が、お前が好きだ。
2013.03.31 (Sun) 23:09
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