嗚呼行かなくては。
あの人は今泣いてしまっている。あのガラス玉のような瞳が涙に浸ってしまう。それはそれで綺麗で実際目の前で泣いていたなら俺は見惚れているんだろう。
あんたに何が出来るだろう。俺という人間は言葉が達者ではない。一体何をしてやれるだろう?

「…いいや、そんなものは関係無い。何が何であろうと俺は来ます」
「……」
「あんたが答えなくても笑わなくても笑っていても」
「…そういう奴だったな、剣城」

あんたが泣いていようと泣いてなかろうと。力になれなくとも、

「そうでしょう」
「気持ちは一応同じだぞ」
「そうですか」

俺は俺の為に。元より恋に疼く心臓に為に。
…そうだエゴだ、俺は嫌いじゃない。














BGM:星に願いを/flunpool




2013.02.12 (Tue) 07:37


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