「ひっく、」
「………。」
「…んぐ、ひっく!」
「……青山、しゃっくり?」
「うっ、うん。治んなくてさ…ひっく」
「……。」
しゃっくりって凄く面倒だ。するたんびに体が跳ねるから滑稽だし、心無しか胸の辺りが痛くなるし。デメリットだらけだ。口元を両手で覆いながらそんなことを考えた。すると隣の一乃も何か考え込んでいた。暫く洩れるしゃっくりを気にしないように一乃をを見ていると、不意に一乃の手が俺の頬に触れた。それから実に自然な流れで俺の口に自分の口をくっつけた。え?
「…え、…一乃…?」
「……。」
「…?」
ほぼ無表情だった一乃が、自分の喉を指差して笑いかけてきた。
「ほら、しゃっくり止まった」
…俺はどうやら一本取られたみたいだった。
ちょっと一青に挑戦
これもありですね
2012.03.01 (Thu) 13:37
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