×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -




1月拍手(豪炎寺、円堂)

■七草粥(豪炎寺)
「おっ、やったー今日の調理実習 豪炎寺君と一緒!楽勝だね」
「名字か、よろしく頼む。しかし『楽勝』とは言うが、俺は別に料理得意な訳じゃないぞ」
「いや、円堂君と一緒の時よりは多分きっと楽。肉体的にも精神的にも」
「それは…褒められているのか微妙だな…。
まぁ、作るのも七草粥だ。そこまで大変にはならないだろう」
「お粥なんか殆ど口にしないからなぁ…。
あ、そう言えば実習では生のお米使うけど私の家炊いたお米から作るんだよね。
私の家が特殊なのかな?」
「入れ粥ってヤツだろう、作り方の違いだけじゃないか?」
「おっ詳しい」
「フクさんが、な。
俺や夕香が急に熱を出したりした時はそうやって作ってくれていたんだ、短時間で出来るから」
「へぇ〜、じゃあ豪炎寺君の思い出の味になるかな?」
「どうだろうな。普段から作っているフクさんに並ぶのはなかなか難しいんじゃないか?」
「いや、分からないよ。気持ちを込めれば美味しくなるんじゃない?」
「名字が込めてくれるのか?」
「えっ、」
「…」
「… … …、−−−込めるよ!」
「何だ今の間は」
「もーーーいじめないでよ!
私はいつも気持ち込めて部誌も書いてるしおにぎりも握ってますぅー!」


■鏡開き(円堂)
「円堂くーん、ちょっと今いい?」
「おう、何だ?」
「もうすぐ鏡開きでしょ?
一年の縁起担ぎにお汁粉作って部の皆で食べたいねーってマネージャー内で言ってるんだけど、
やっぱり部長の許可がなくっちゃね!」
「えー、俺そんなの駄目って言わないぞ?」
「知ってるけど一応だよ、一応。
後、お餅って皆の家で余ってるか2年生の聴いててもらって良い?
1年生の子達には私が聞いてくるから」
「おう!余ってたら持ってきてもらえば良いんだな?」
「うん、なかったら何人分ないか教えて。
他のお汁粉の材料と一緒にその分買って来るし」
「俺、何人分か持って来られるかも。
この冬に町内会でめちゃくちゃ作ったからな〜まだまだ家にあるんだ」
「円堂君お餅作ったの?!」
「杵で突いただけだけどな。捏ねるのはやってもらった、俺加減とかあんま分かんねーからさ」
「へぇ〜…良く伸びる美味しいお餅になったんだろうね」
「自分で言うのもなんだけど結構美味しかったぞ!」
「じゃあお汁粉の時に円堂君製のお餅が当たった人はラッキーだね。
私は家に切り餅沢山あるから当たらないけど、ちょっと食べてみたかったな〜」
「材料とか臼と杵とかあったら作るのにな。響木監督とか詳しそーだし」
「いやあ、さすがにそれは円堂君にも監督にも申し訳な…」
「杵突く時ってさ、いつもと違う方向に動かすんだけどそれで腕の力がついた気がして何か良い感じだったんだ!」
「そっちが目的!?(何でもトレーニングになるな円堂君は…!)」

[ 8/64 ]

[*prev] [next#]
[短編目次へ]
[しおりを挟む]