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7月拍手(鬼道、豪炎寺、円堂)

■豪雨の七夕(鬼道)

「(はぁ…凄い雨。梅雨真っ最中だから仕方ないけどまさか警報とは。
さすがの帝国学園も今日は休校だし。
サッカー部の皆と会えないと暇だな〜)」

〜♪♪♪

「…?(電話だ、しかも鬼道君から?えっ何かあった!?)
ーーー…はい、名前です!鬼道君どうしたの!?何かあった!?」
『…おはよう。起きていたか、良かった。
しかし何で俺からの電話だと何かあるという話になるんだ?』
「えっ…いやメールはともかく電話は急ぎか最低限しかしないイメージが…何もないの?」
『ない』
「そうなの?いやぁ、うっかり何かしでかしたものと…」
『ふっ、相変わらずだな』
「もう、酷いなぁ〜。
鬼道君、雷門に行ってから会わないし音沙汰無いからそのせいもあるんだよ?
元気にしてる?まぁ、雷門の人達は良い人達っぽいから上手くやれてるだろうけど」
『あぁ心配ない。俺は大丈夫だ。優勝に向けて日々練習、だな。
今日のような天気ではさすがに無理だが』
「雷門のグラウンド囲いとかないもんね」
『帝国は強固な防災設備はあるが、この雨では生徒の通学もままならないだろうな』
「そう言う事。今日はお休み…じゃないや、自宅学習日だね。
折角の七夕なのに本当に残念、織姫と彦星の逢引きは見られませんってね」
『誕生日なのにな』
「ホントホント!っていうか覚えてくれてたんだ!?」
『七夕が誕生日は忘れないだろう』
「うーん、確かに自慢ではあるけどね。
今年はこんな天気で皆にも会えなかったし、何だか寂しいなぁ…」
『−−−名前』
「うん?」
『今、お前の家の玄関前にいるっと言ったらどうする?』
「…、…」

−−−バタバタバタ!!ガチャンっ!!

「めっ…メリーさん!!?」
「誰がメリーさんだ。怪奇現象と一緒にするな」
「ご、めん。
でもね鬼道君、こんな雨の日に危ないよ!」
「すぐそこまで袴田に送ってもらった、問題無い」
「いやでも…何と言うか、帝国にいる時も来た事なんかなかったのに、何かその…不思議な感じ」
「そうだな。俺も多分、同じ様な感覚だ。
でもサッカー部で会って、直接言える環境に無くなったから…尋ねようと思ったんだろうな」
「…鬼道君」
「改めて。名前、−−−誕生日おめでとう」
「…嬉しい。すっごい嬉しい!ありがとう鬼道君!」
「また家族と食べるんだろうが…今朝焼いたケーキだ」
「わっ、噂に聞く鬼道君の本格手作り…!本当にありがと〜!
ねぇ、鬼道君、勿論一緒に食べてくれるよね?ここまで来て私一人にしないよね??」
「…、雨が酷くなってきたから、落ち着くまで玄関先ででも雨宿りさせてもらえると助かるな」
「やったー!じゃあどうぞ!私、飲み物入れてくる!
リビング入って右だよー!適当に座ってて!」
「っおい!…、…はぁ。聞く間もなしか。
保護者もいないのに男を家に上げるなと言って置くべきか…」


■夏の連休明け(豪炎寺24)

「あっという間に4連休が明けてしまった…」
「そうだな。と言うか名前、お前別に休みじゃなかっただろう」
「う〜ん、そうなんだよねぇフィフスセクターの業務多過ぎて休日出勤で休み全部潰しちゃった…
−−−ってどの口が言ってんの!仕事増やしてるの修也だからね!?」
「そうだったな、すまない」
「その口調、微塵も思ってないなよね!くっ…絶対に正月は休んでやる…!」
「正月までか、先が長いな」
「当事者なのに凄い他人事!!」
「そんな事ないさ名前に何かあったら俺が心配で頭が回らなくなる。
くれぐれも倒れてくれるなよ」
「…えー…」
「何で疑ってるんだ」
「修也は学生時代から結構人たらしだから、色んな人にそういう事言ってそう」
「失礼な事を言うな」
「はーい、嘘うそ。そんな事思ってないよ、ありがとうね。
結局自分の作業スピードの問題だから効率上げて頑張りまーす。
4日も潰しただけあって後もう少しで落ち着くし」
「そうか。…名前、終わったらどこか行くか?
仕事上がりでも構わない」
「えっ本当?良いの!?連れて行ってくれるの?」
「あぁ、最近お互いにゆっくり出来ていなかったからな」
「やったー!じゃあ夕香ちゃんと虎丸君誘って皆でナイトプールとか行こうよ!
遊んだ後はご飯ね。うーん、我ながらなかなか良いアイデア!」
「お前…、そういうとこだぞ」
「?」


■五輪始まる(円堂)

「おはよー…」
「円堂君。おはよ…って凄い目の下 凄いクマ!どうしたの?」
「おー…。昨日夜遅くまでオリンピックの試合見ちゃってさ…眠い…」
「あー…円堂君応援したら止まらなさそうだもんね」
「そうなんだよ、サッカー以外の競技でも選手が頑張ってるの見てたら目が離せなくなっちまってさ…!」
「うーん、円堂君らしい」
「…おっ?思い出したらまた目が冴えてきたかも…!?
そう言えば、名前は観てないのか?」
「そうだねぇ、日本開催だからちょっと興味はあるけど夜更かししてまで観る情熱はないかな。
ニュースでダイジェスト版は観てるけど」
「そっか」
「うん、知ってる人たちが出てたりしたらまた別なんだろうけど。
それだったら海外でも、リアルタイムで観ようって思うかも」
「オリンピック代表選手が知り合い!?
あんまりなさそうだけど…将来、そう言う事になったらスゲーな!」
「ふふ、サッカーは割と可能性あると思ってるけどねー。
何年か後、サムライブルーに選ばれた円堂君達をテレビの先で見る時が来るのかな?」
「あっ、そういう意味かぁ!うーん、期待されてるなら眠いとか言ってらんないな!
早速練習だー!!」
「うん、でもその前に朝練まで後10分あるから少しだけでも寝ようか」
「え?」
「寝不足のままこの炎天下で練習したら倒れちゃうからね。
チームで1人しかいないGKが注意力不足で怪我とかありえないから」
「でも…」
「円堂君」
「今までも割と動けて…」
「寝ようね」
「…ハイ…」

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