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「#エロ」のBL小説を読む
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4月拍手(綱海、マーク、吉良)

■離島禁止(綱海)

「はー、変なウイルス流行ってどこも行けないし、何か気持ちが疲れちゃうな…」
「だな。まぁ沖縄は海外行けなくなった旅行客が流れてきてるから忙しいっちゃ忙しいけどよ」
「そうそう、学校休みの代わりに家業めちゃくちゃ手伝わないといけないんだよね…仕方ないけど」
「名前の家は民宿だもんな」
「綱海はここ数日でサーフィン仲間増えてそー」
「都会のヤツも円堂たちみてーなかノリの良い奴多いよな〜。あーサッカーしたくなってきたわ、いっちょ東京行くか」
「は!!?何言ってんのニュース観てないの!?今本州渡ったら駄目でしょ!」
「ちぃっとくらい大丈夫じゃね?」
「はァー!?綱海アンタねぇ帰ってきた時の事考えてよ!沖縄に高齢者多いの知ってるでしょ、大量殺人鬼になりたいの?」
「い、いやそういう訳じゃねぇけどよ…そんな大層な事じゃ…」
「無責任な事言わないで!ウチのおじいとおばあに変なモン持って帰って来て感染させたら海に沈めるからね…!!」
「お、おぅ…そうだよな…、悪ィ…」
「分かればよろしい。…まぁ、沈めるとかは言葉の綾だからあんまり本気にしないで」
「(いや目がマジだったけどな)」
「というか、普通に私達も危ないから。しばらくは離島しない方が良いよ」
「えー…」
「綱海、風邪とか滅多に引かないんだからさぁ…普段分からない分、罹った時は死ぬ程辛いと思うよ。サーフィンもサッカーもしばらくお預けだよ」
「…そりゃ困るな」
「私とも会えないよー」
「困る困る」
「適当か…」
「んな訳ねぇだろ、つまんねぇっての。今も遊びに行くの我慢してんのにもっと会えなくなるとかつまんねぇだろ」
「…アンタ、本当にそういう所あるよね」
「あん?」
「…この騒ぎが納まったら一緒に海行こ」
「お?何かよく分からねぇけど機嫌治ったじゃねぇの。よっし約束だぜ!」


■エッグハントの用意(マーク)

「やぁ名前、元気かい?」
「元気かい?じゃないよ…マーク、お隣さんだからって窓越しに話しかけるの止めよう?」
「Why?」
「コロナウイルスが流行ってるからだよ…!私達の家の間1mもないんだから!マスクもなしに密接禁止!もー!」
「家の中でもマスクをしてしまうの?」
「だって私がウイルス持ってたらマークに感染しちゃうでしょ…」
「名前の可愛い顔が見られないのは寂しいな」
「(くっ…素でこういう事言うもんね外国の人は…!気恥ずかしいなぁ…)…っそれより何か用事があったんじゃないの?」
「Oh…忘れる所だった。もうすぐイースターだろう?散歩兼ねて当日にエッグハントしない?」
「エッグハント…ってイースターエッグ作って隠すあれ?」
「That's right!面白そうだろ?ユニコーンの皆で範囲を決めてやろうかって話になってね」
「うん…面白そうだけど、私も一緒にやって良いの?」
「勿論さ。5個イースターエッグを作って隠してくれればOK。隠す順番と時間帯は俺達で相談して決めるから、他のメンバーと会わないし被らないしね。安心して良いよ」
「おー…!考えたね…そういう事なら私もやりたい!」
「OK、じゃあ日曜までにイースターエッグ作っておいて」
「分かった。んー…どんな柄にしようかな?」
「名前の作るイースターエッグはどんなだろう、侍?寿司?天プラ…?楽しみにしてるよ!」
「えぇっ…!?(凄く奇抜なのを期待されている…!!?)」


■ウィークエンド・シトロン(吉良ヒロト)

「あーーー暇ヒマひまぁ!練習出来ねぇとかねぇわー」
「そんな事言ったって仕方ないでしょ、変なウイルス流行ってるんだから…」
「タツヤの奴もサッカーの究極奥義がパスだとか言っときながら個人練推奨だしよォ」
「いや、普通に正しい判断だと思うけど…。お日様園の小さい子に感染させたりしたらヒロトだって嫌でしょ?」
「む…」
「それに吉良財閥は製薬会社もしてるんだから関連校が患者出したら世間的にアウト」
「へーへー、分かった 分かりましたァ〜。ックソ、早く終われよ自粛期間!」
「まぁ誰しもそう思ってるよね…。抑制生活も長すぎるとなかなか精神面に悪い…あ、そうだ。ヒロトちょっと待ってて」
「あ?」



「お待たせ〜、持って来てメイドさんに預けてたのを忘れてたウィークエンド・シトロンと紅茶でーす」
「忘れてたって何だよ…」
「ヒロト不機嫌全開なんだもん、宥め賺すこっちは必死なの〜」
「う、ウルセェな!放っとけっての!…で、何だよそのウィークエンド何とかってのは。世間もこんな状態だし最期のメシ的な感じか?」
「ウィークエンド・シトロン!エンドだけにフォーカス当てないで!…フランスの伝統的なお菓子だよ」
「はーん。で?」
「…週末を一緒な過ごす大切な人と食べるって意味の込められてるんだって」
「は…っ?」
「聞いといて何その反応…。たまたま国産レモン手に入ったから、まぁ…たまにはヒロトとゆっくりお菓子食べるのも悪くないかなぁーって作ったの。別に深い意味とかないから!」
「そ、そーかよ…」
「…それで、その、食べる?いらないなら無理にとは言わないけどさ」
「あ?何でそうなるんだよ、食うに決まってんだろ」
「えっ、あ、…そう…」
「おー…」
「…」
「…」
「…ねぇ、週末じゃなくて終末感出るから黙るの止めてホントに。何か話題ないの?」
「っそりゃこっちの台詞だバーカ!そっちこそ何か話せよなっ」
「えー、殆ど一緒にいるのにヒロトの知らない面白い話なんて直ぐに出ないよ…」
「じゃあ取り敢えず菓子分けろよ、それまでに何か考えといてやらぁ」
「はいはい(…そいういえばヒロトの面白い話って何だろ…)」
「(遊園地でゴーレムの特訓した話でもするか…?)」

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