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11月拍手(鬼道、フロイ、タツヤ、ポン子、剣城)

■○○狩り(鬼道)

「うーん…」
「何だ名前、難しそうな顔をして。今はテスト期間中じゃないぞ」
「失礼な、私だってテストや勉強以外にも悩む事はあるよ…!」
「ほぅ…それは悪かったな。ところで何をそんなに悩んでいるんだ?
 俺で力になれるなら相談に乗ってやろう」
「え?ほら、秋も深まって来たからそれっぽい事したいなぁーって思ってるんだけど、
 格安ツアーが沢山あるから迷っちゃって…ブドウ狩り、キノコ狩り、栗拾い、芋掘り…」
「秋の味覚だな」
「後、もう終わりかけだけど梨狩り!梨美味しいよね〜!
 それとかスイーツバイキングも期間限定メニューが出てきたりしてさっ」
「…、別に構わないが食べ物関連ばかりだな?」
「普通では?だって食欲と実りの秋だよ??」
「太るぞ」
「それ女の子には絶対言っちゃダメ!!」
「お前、俺の作ってやったダイエットメニューでやっと体重戻ったとか言ってなかったか?」
「そう!アレ、めっちゃ厳しかったんだけど!?
 もう夏にアイス食べないって誓えるくらいハードだったよ!クレームを申請します!!」
「食べ過ぎなければ問題ないだろうが」
「あくまで自分は悪くないと…?!」
「どう考えても俺は悪くないが…。
 それより、秋はもっと別のイベントを楽しんだらどうだ?
 そうすれば食べる機会が減るだろうしな」
「む…。まぁ、一理あるよね。うーん、じゃあ…美術館巡りとか?」
「良いんじゃないか、芸術の秋。新しい必殺技の構想を得られるかも知れない」
「秋山登山?」
「スポーツの秋だな。脚力強化のトレーニングにも良さそうだ」
「どうしてもサッカーの練習に結びつくね…」
「癖のようなものだ、気にするな」
「うーん、でも私にはどっちも敷居が高そうだなぁ…もうちょっとライトな感じの
 …あっ紅葉狩り!これなら大丈夫そう」
「…名前、言っておくが、紅葉狩りは紅葉をちぎっていく事じゃないぞ?」
「さすがにそれくらいは知ってるよ!!」


■衣替え(フロイ)

「はぁ、季節の変わり目の何が嫌ってこれが嫌なんだよね…面倒臭い…」
「いいじゃないか、四季が楽しめて。名前はものぐさだね」
「フロイは自分でやらないからそんな事が言えるんでしょ」
「冷たい…そうなんだけどさ…」
「大体、日本に遊びに来てる時間ないんじゃないの?
 お兄さん手伝うんじゃなかったの?」
「別に遊びに来ている訳じゃないよ。
 視察さ、財団の手を差し伸べる必要性が他国よりないからね。どうしているのかなって」
「ふーん…」
「信じてなーい」
「いや、別に疑ってる訳じゃないけど…尚更こんな所にいる暇ないんじゃないの?」
「名前の家にいてはいけない…どうして?
 ニホンの一般家庭、新鮮だよ。カプセルホテルって所もこんな感じなんだろうね!」
「あんまりロシアンジョークが過ぎると叩き出すよ」
「ええっ…!?
 そんな事言わないで、名前にはこれからニホンをナビゲートして欲しいのに!」
「知りません」
「名前…。あっそうだ! じゃあその、『コロモガエ』を手伝うからその代わりに!
 面倒なんでしょう?」
「…」
「ねぇ、2人なら早くて楽に終わるじゃないか。だから追い出さないで、お願い!」
「…はぁ、仕方ないな…(一応、目的あっての来日だしなぁ…)」
「やった、良かった!信じてたよ名前!」
「何だかなぁ…。 えーと…じゃあフロイ。
 そっちの引き出しの服をこのボックスに入れ替えて欲しいんだけど…」
「はーい」
「(…大丈夫かな…)」
「ーーー…あっこの花柄のワンピース可愛いね!
 こんなの着るんだね、ロシアではジャージ姿しか見なかったよ?」
「試合しに行ったんだから当たり前でしょ…。ほら、口より手を動かして下さーい」
「はーい。…ん?これ名前の?大きくてボーイッシュなパーカー…。
 …名前のウワキモノ!」
「言いたかったの??ってかどこで覚えたのそんな日本語…
 残念ながらそれは兄弟のヤツだから。その辺に置いていて」
「はぁーい。
 ーーー…わぁ!これ、僕らロシア代表のレプリカユニフォーム?しかも僕の番号!」
「あーーーっもう!フロイ!!
 手伝いはいいから後ろでお菓子食べてて!ホントお願いだからッ!」
「嬉しいよ名前、僕のサポーターしてくれてたの」
「違うよっ!進まないって言ってるの!!」
「照れ屋だなぁ」
「だから、違うってばー!!」


■11月11日(タツヤ)

「11月11日はポ●キー&プリ●ツの日!そんな訳で永世の皆にあげるね」
「伏字の意味とは…」
「風介君、細かな事は気にしちゃ駄目なんだよ…!
 はい、風介君はプリッツの旨サラダ味ね〜」
「オーソドックスだな」
「え?だってシンプルなの好きでしょ?」
「…そうだな。頂こう」

「晴矢君にはポ●キーつぶつぶ苺!」
「苺ォ…?まぁ別に食えるからいーけどよ」
「あれ?嫌?パッケージが真っ赤でまさに晴矢君って感じだと思ったんだけど…」
「パッケージで選ぶなよ!」

「リュウジ君には抹茶!髪色からしてこれしかない!!」
「抹茶は好きだから嬉しいけど、何でこんな複雑な気持ちになるかな…」
「午後の贅沢・宇治抹茶と地元ポ●キー宇治抹茶、どっちでも好きな方選んで良いよ」
「種類があるの!?えー…迷うな、どっちにしようかな…?」
「ちなみに私は残った方を食べるよ」
「ちょっと…、じゃあ最初から半分ずつシェアしたら良いだろ!」

「治さんは『超カリカリプリ●ツクリスピーチキン味』!」
「初めて聞く名前だな…」
「最近発売されたらしいよ。何と!100本も入っているのです!!」
「徳用か」
「えーそんな事ないもん。それなりに値が張ります〜、そんな事言う人にはあげない」
「冗談だ、わざわざすまんな。練習終わった後に味見させてもらおうか」
「しょーがないな!」

「ヒロト君にはポ●キー『癒しのミルク』味ね」
「癒し…?見た目普通だけど何が違うんだ…?」
「ミルクチョコ部分のミルク2.5倍仕様らしいよ」
「はぁン…?」
「ミルク増量からのカルシウム充足でイライラ解消して癒しって事かなって」
「上等じゃねぇか、本当に効果あんのかどうか俺様が試してやらぁ…!
 効かなかったら改名させてやる」
「ヤバい、クレーマー爆誕させちゃったよ」

「はい、タツヤ君はアーモンドクラッシュポ●キー!」
「わぁ、わざわざ買って来てくれたのかい?ありがとう」
「皆にもあげたからね。女の子達には割とサツマイモ味が好評だった」
「ああ、女子は好きだって言うよね。芋栗南瓜…だっけ」
「ほの甘くて良い香りがして美味しいね」
「確かに。…ところで俺はどうしてアーモンドに?」
「特に意味は無いけど、単純に私が美味しいって思う味だからかな〜」
「へぇ…じゃあ名前はこれが一番好きって事?」
「うん、だからタツヤ君にもあげたいなーって」
「そっか、じゃあ俺だけが食べるより二人で分けよう。
 ここに書いてある『シェアハピ』ってつまりそういう事だと思うから」


■狸の恩返し(ポン子)

「ポン子ちゃんごめんね、練習お休みなのに付き合わせて」
「ううん、良いんだっちゃ!名前だけじゃ迷子になりそうだし…山をナメちゃ駄目っちゃ」
「耳が痛い…いや、頼りにしてます。ありがとう」
「それにしても何で松ぼっくりなんか探してるっちゃ?あんなの食べても美味しくないよ!どんぐりなら分かるけど」
「どんぐりなら分かるの!?っていうか食べるの…!?」
「冬の蓄え作らないっちゃ?」
「(非常食って事かな…)…まぁ、私はリース作りしたいなってだけだったから」
「リース」
「枝とかツルを輪っかにした飾り物のアレね。そこに松ぼっくりとか綺麗な木の実とかを編み込んだり飾ったり…結構上手く作れるんだよ」
「へぇ〜…」
「家族が趣味でフリマに出るから、そこでちょこっと出したりするの。まぁ一瞬でお菓子代とかに消える程度だけど」
「成る程。それも食べ物に変わるって事っちゃね。そういう事なら協力は惜しまないっちゃ!」
「あ、ありがとう…助かるよ」
「良いって事っちゃ。名前にはいつも果物貰ってるから感謝の印」
「?? 果物ってお弁当に少しくらいのしか持って来てないけど…ポン子ちゃん私と誰かを間違ってない?」
「あっ…えーと。こっちの話だから気にしないで欲しいっちゃ!」
「そう?なら良いんだけど。ふふ、変なポン子ちゃん〜」
「(危ない危ない、サッカーする時以外は狸の格好で過ごしてるのうっかり忘れてたっちゃ…)」


■語呂合わせ記念日(剣城)

「ふぅ…」
「…名字お前…、溜め息なんかつけたのか…」
「剣城君冷たい!何かあったのかとか聞いてくれないの?」
「言いたいなら言え」
「じゃあ言うよ。明日から11月22日、11月23日、11月26日じゃない?」
「…?? そうだな」
「良い夫婦の日、良い兄さんの日、良い風呂の日…
 折角素敵な語呂が揃っているから11月24日と25日も考えたいんだけど、名案が思い浮かばなくて」
「心配して損した。…帰る」
「剣城君は気にならないの…!?」
「信じられねぇみたいな顔で見るな、腹立つんだよ!」
「はっ…!24日は良い日誌の日とかどうかな?サッカー部に限らず部活っぽい」
「どうでも良い…と言うかまともに日誌を書いてから言え」
「剣城君は批判ばっかり。たまには肯定的な事とか面白い事も言ってよ〜。
 大体、人生からどうでも良い事取ったら窮屈過ぎておかしくなっちゃうよぉ」
「(極稀に説得力のある事を言いやがるな)」
「そんな訳で、11月25日のセンスある語呂 どうぞ!」
「はっ?」
「FWなら突破口への閃きは大事でしょ?ほら頑張って〜、3秒前、2、1…」
「めちゃくちゃ言うな」
「ハイ、発表!ズバリ11月25日は!?」
「…っ、…、…、…、い、…良い双子の日」
「…」
「……」
「………」
「オイ…人には言わせておいて自分はだんまりか」
「良いじゃん、ナイス語呂〜!センスの塊じゃん剣城君!
 でも私、正直ランランランニングみたいなの期待してた!もう一回チャレンジする!?」
「煩い、やっぱり黙ってろ」


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