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10月拍手(ハオ)

■ハロウィン(小文/ハオ)

「(はー、今日も無事1日終わった…帰ろ帰ろ…)…ん?」
「…」
「(何か黒い布切れみたいなのがうずくまっている…。
 近付かないで遠回りして帰ろうかなぁ…、いや、でも何か病気で苦しいなら
 救急車呼ばないとなぁ…)」
「ぅう…」
「(ウワー!!やっぱり苦しんでる!?声掛け!意識確認!救急車!
 あれっ先に気道確保?もういいや声出てるから意識はあるでしょ!!)
 …もしもーし!」
「…、…」
「だっ、大丈夫ですかァ!?もしもs…」
「…ーーーばぁ!!!」
「ぎゃーっ!?南瓜!!何!!?」
「あはっ、ビックリした?」
「はっ…!?その声はハオ君…?」
「名前久しぶり!元気にしてた?」
「元気にしてた?じゃないよ!今まさに心臓止まる所だったから!」
「ごめんごめん、あんまり必死だったから面白くって…。いやぁ、懐かしかったぁ!
 会うの世界大会ぶりかくらいだよね?」
「あのねぇ…。…でも、そっか…また世界を回ってるんだったよね。
 今日はまた何で日本に居るの?」
「親分と旅してたけど旅費が尽きてきたから出稼ぎに」
「リアル過ぎる!ねぇ、本格的に金雲監督に付いてくの考えた方が良いよ?
 それか財布をハオ君が握っとく!」
「んー…。…まぁ、根無し草が性に合ってるから大丈夫かな。
 それに色んな仕事するのも楽しいよ?」
「その怪しい南瓜の頭で誰に雇ってもらえるの…?
 そういえばいつもの人形の頭どうしたの?」
「アレは宿に置いてるよ。今週はハロウィンイベントのバイトがあってね。
 そこでダンスのエキストラをやるのさ!」
「中国だからキョンシー、にはならないんだね」
「マンネリは良くないって親分も言ってたからね。西洋文化にも偶には触れとこうって」
「(こういう所は偉いな)」
「−−−…さて。そろそろ親分と待ち合わせの時間だから、行かなきゃ」
「そっか…。うーん、忙しいねハオ君」
「まーね。でも名前の顔見たかったから来ちゃった。日本にいる間にもう1回くらい会いに来るから!」
「えっ!?」
「何さ、やなの?」
「嫌じゃないよ!でも、…用意とかあるからいつ来るかくらいは予告して欲しい」
「用意?お土産とかって事なら気を遣わないでよ、何か無心してるみたいでヤダ」
「いや、まぁお土産もあるけど女子には色々あるの!
 …っていうか、私がハオ君が出てるイベント見に行くよ。その方が早い!
 場所と時間教えて?」
「えっ、来てくれんの?本当?」
「うん。今年は平日とは言え、ハロウィンは一大イベントだから楽しまないと勿体無いしね」
「(何だ、そっちかぁ)」
「それに折角ハオ君こっちにいるんだから、会える時会いたいし」
「…!」
「あっ、別に気が進まないなら良いんだけど!知り合いの前で踊るとか気まずい人もいるし」
「いや、来てくれるなら嬉しい。サッカー以外も出来る所を見せないとね!」
「曲芸は出来るの知ってるよ?」
「そういうのじゃなくて!
 …後さ。絶対家まで送るから、イベント終わったら少しだけ時間作れない?
 名前と話がしたいんだよね」
「…うん。私もハオ君の話聞きたい」
「へへ、やったね!だったら、31日の16時にここに集合って事で!」
「私が現地行かなくていいの?」
「凄い人なのにはぐれるに決まってんじゃん!迎えに行くよ、じゃーまた当日っ」



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