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8月拍手2(アレス・イナズマジャパン)

■深夜までゲーム(子文、岩戸、一星)

「…あれ、名前さん?」

「子文君もいるでゴス〜」

「岩戸君に一星君。こんばんわ〜結構遅くまで起きてるね、大丈夫?」

「僕らはサポートメンバーなので良いとして、
 選手があんまり夜更かししちゃ駄目ですよ?」

「光君と練習メニュー考えてたら遅くなったでゴス」

「2人はミーティングルームで何やってるんですか?」

「「ホラーゲーム」」

「何やってるんですか!!?」

「いやぁ、親分にゲームクリアの指令を受けたんですが
 日本のホラーゲーム普通に怖いので…
 通りかかった名前さんを道連r…2Pしてもらってます」

「私、ホラー苦手なのに…。
 無理やり座らされてゲーム画面見せられてたら本当怖くなって。
 1人で部屋まで戻れなくなって結局一緒にやってる…」

「不幸…」

「名前さん、部屋まで送りましょうか…?」

「いえいえ、2人も来たからには一連托生ですよ!」

「何でですか!子文さんが監督に頼まれた事でしょう!?」

「さっきから同じ所でゲームオーバーになって困ってたんです!
 一星君分析得意でしょ、クリアの仕方見つけて下さい!
 多分ここ最終ステージなんです!!」

「部屋から出てくるゾンビから逃げきれなくて捕まって阿鼻叫喚って言うのを繰り返してて…。
 もうクリアして助かるのを見てからしか安心して寝られないよ…うぅ…」

「可哀想でゴス…名前さん色々仕事して疲れてるのに」

「うーん…確かにそれは気の毒…。
 …分かりました、問題の所を見せてもらったら、僕でも何か分かるかも知れない」

「本当…?ありがとう一星君…!」

「やったー!!じゃあ宜しく!!はー、やっと血しぶきの画面から解放されるー!
 気が滅入りそうだったんだよね!」

「子文さんはもうちょっと反省してもらって良いですか??」

「嬉し過ぎて素の話し方に戻ってるでゴス…」





■屋台飯風(豪炎寺、小僧丸、剛陣、西蔭)

「…あっ、人がいた!豪炎寺さん、小僧丸君、剛陣さん、西蔭君か…」

「? 名前か、どうかしたのか?」

「お前…そりゃ人は居るだろうよ…」

「いえ、実は今日 皆出払ってて。
もうこのトレーニングルームの人くらいしかいないのでご飯どうしようかなって」

「あぁ…いつも通りだと食材が半端になるのか」

「まぁそれもあるんですけど、少数だったらそれぞれが食べたい物作ろうかなって。
栄養バランスだけじゃ満たせないものってあるじゃないですか」

「マジか!名前、料理出来たんだな!」

「いつもマネージャー皆で調理してるだろ…」

「しかし、少数とは言えバラバラの物を言われたら負担じゃないか?」

「…そうだな、名前も大変だろうからそれは止めよう」

「じゃあ、何か皆で何食べましょう?」

「俺個人の意見になるが…」







「うぉお、豪炎寺さん たこ焼き焼くの上手ぇ…」

「妹によく作ってやってたんだ、
 具を入れて焼くだけだし普通の料理よりは自信があるな」

「へぇえ…!」

「小僧丸はさっきから感動しかしてねぇな…」

「憧れだからな、普段から会える訳じゃないし当然の反応だろう」

「西蔭君は野坂君と学校も一緒だもんね。そう言えば今日は別行動?」

「…これからゴールを守るなら腕力だけじゃ限界があるからな。
 一番太い筋肉…脚の鍛え方を参考にしようと」

「あぁ、成る程!だから豪炎寺さんにくっついて筋トレしてたんだ」

「あるものは全部取り入れようと思っただけだ」

「そっか、じゃあきっと次の試合は活躍出来るよ。
 その為には腹ごしらえってね。はい、焼きそばとお好み焼きも出来たよー」

「おぉー、美味そう!あんまりこういうの出ねーもんな!」

「っつーか、ホットプレートとたこ焼き器なんかよくあったな」

「いや、何か設備が凄くて…見た事ない調理器具とかあって最初は困った」

「世界各国、何処の誰が来ても対応出来るように合宿所の品揃えも豊富なんだろうな。
 練習用具然り、調理器具然り…」

「何気ない事から、遠くに来たんだなって感じるね…」

「あー…確かに自分家の味付けで食いたいと思う時はあるな」

「ふ…そうだな。普段親しんでいる味には及ばないが、
 まぁ物の試しに俺の作ったたこ焼きも食べてみてくれ。無理にとは言わないが」

「ハイ!頂きます!!剛陣、いらねぇなら俺が食べるからお前は他の物食ってろ」

「はぁ!?いらねぇとは言ってねえよ!食うっつーの!!」

「騒がしい奴だ…」

「切り替えが早いのは悪い事じゃないよ。いつもの調子に戻ったし良いじゃない」

「「いただきまーす!!」」




■花火(夏未、亜風炉、アツヤ)


「…」

「アーツヤ君っ」

「うわっ!!?…何だよ、名前に雷門さんまで…俺に何か用か?」

「夏未さんが花火買って来てくれたから一緒にやる人を探してて。どう?」

「花火だぁ…?…俺は遠慮する」

「じゃあ代わりに僕がやらせてもらおうかな」

「っな、んだよ急に…!どいつもこいつも驚かせやがって…」

「アフロディ君だ。もちろん歓迎!どれが良い?」

「そんなに種類があるの?…あぁ、これが良いな。線香花火、これは初めて見た」

「?? アンタ、線香花火見た事ねーのか?」

「ふふ、線香花火自体は見た事もやった事もあるけれど、
 西日本と東日本では主流の型が違うそうだよ。

 見た目の特徴からすると、これは西日本の『すぼ手』ってやつらしいね。
 東日本では『長手』だったかな」

「アフロディ君の方が私達より詳しいかも知れないわね」

「ふ…、ふーん…?まぁ別に俺はどうでも良いけどよ…」

「えー、珍しい線香花火をやるなら皆で競争しない?誰が一番長く火が続くか」

「…」

「あら、面白そうね。線香花火は公家の遊びに使われていたらしいし。
 異国の地で風流じゃない」

「サッカーに限らず、勝負事なら負けないよ?」

「…、…」

「アツヤ君はやっぱりやらない?」

「あー!もう分かったよ!!やりゃ良いんだろ!
 大体なぁ、不戦敗なんて熊殺しのアツヤの名が廃るっつーの!!」

「そう来なくちゃね。最下位と3番目の人は後片付けの役をお願いしよう」





「…くっそぉ…」

「夏未さんとアフロディ君、花火持ってても微動だにしなかったね…」

「あんなもん燃え方次第なんだから花火によるに決まってんだろ!
 全く一緒のモンだったら俺が勝ってた!」

「そういうものかなぁ?…じゃあ私ともう一勝負する?」

「?? あぁ、残りがあったのか…」

「どっちが良い?運命の選択!
 …なんてね。2本だけだし、この袋に入れておいたら湿りにくいらしいから
 置いていて今度 吹雪君と勝負したらどうかな?」

「…何でそこで兄貴が出てくるんだよ」

「最近、アツヤ君元気がなかったように思ったから。
 何か楽しみが出来たら少しは力が出るかなって」

「名前…。…、ホントお節介な奴だなぁお前。
 俺は兄貴がいなくても平気だし。余計なお世話!」

「そっか、それはごめんね」

「…でも、それは貰っとく。珍しいんだろ、その線香花火」

「アフロディ君 曰くね」

「次に兄貴に会う時はまだ先になるかも知れねーけど…
 東西でどうだとか、今日の対決の話とか…この花火をネタに、土産話でもしてやるさ」




■夏の終わり(星章組)


『皆さーん、しばしの夏休みは満喫出来ましたカ?
 これまた突然ですが、今日の午後から業者さんが来てくれることになったので〜
 明日から通常通り練習再開しますヨ!

 本日、最後の夏休みを楽しんで下さーイ!!』




「…って急に言われても特に何をどうするとかないんだよね…」

「別に夏休みって程、休んでなかったろ。
 大体、いつ芝が直るか分からねぇから日本に帰ったり遠出も出来ねぇしよ」

「穴を空けた本人が言ったら駄目なんじゃないか?」

「何だとォ」

「あー、はいはいどうどう!!
 同じ学校出身同士、夏らしくアイスでも食べてまったり過ごそう?」
 
「イライラするのはカルシウムが足りていない証拠だな。
 灰崎はバニラ味にしたらどうだ?」

「うるっせぇよ!アンタのせいだろが!!」

「持ってくるから待ってて」

「名前っテメーも話を聞きやがれ!!」

「せめて『さん』はつけろ灰崎。俺も名前も2年だぞ」







「んー…美味しいね…。別にここは暑くないけどアイス食べると夏って感じがする」

「そう言えば、ロシアって寒いイメージなのにアイス売ってるんだな」

「そうなんだよね、ロシアの人は物凄い好きなんだって。
 えっと…、アイスクリームの事はロシア語でマロージナエって言って、
 普通に年中売ってるとも言ってた」

「…誰が??」

「え?フロイ君」


「「…」」


「おま…っ!堂々とオリオンの関係者と交流深めてんじゃねーよ!!」

「いやいや、別にそんな仲良い訳じゃないよ!?
 買い出しに行った時にたまたま…」

「名前…。
 どこにも出るなとは言わないが、何もされなかっただろうな…?」

「大丈夫、アイス美味しそうだなって見てたら
 『迷ってるならスタカンチークがお勧めだよ、このカップのアイス』
 って声掛けられただけ」

「そうか。向こうも試合外で仕掛けないくらいのマナーはあるんだな」

「どうだか。…まぁ、あいつはロシアの中で一人
 まともな立ち回りをする奴だったけどよ」

「…そうだね。
 仲悪いようには見えなかったけど、最終的には孤立していた感じだったから…」

「俺はその時にまだいなかったから、そういったその場の雰囲気は分からないが…
 きっと悔しかっただろう。
 キャプテンでありながら仲間の憂いを断てなかったのは」

「…キャプテン」

「水神矢君…」

「勝ち進んでいけば、またロシアと戦う機会もあるかも知れない。
 その時にもっと練習しておけば、なんて後悔がないように…
 明日からは気合を入れ直して行くぞ!」

「うん、そうだね。私もサポート頑張る!」

「…そんな事、改めて言われなくても分かってるっつーんだよ」



「−−−…ところで、このアイス本当に美味しいな?
 これから3人で買い出しに行って、皆の分も買って来るのはどうだろう??」



「そういう所だよオイ…!アンタは余計な事言わず威厳持ってシメてたらいンだよ!!」

「?? 灰崎は何を怒っているんだ名前?」

「はは…水神矢君が優しいねって話だよ」







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