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6月拍手(剛陣、小僧丸、道成)

■紫陽花(剛陣)

「あ、紫陽花だー」
「おっ本当だ都会にもあるんだな!」
「剛陣さんはこっちの事を何だと思ってんの…?」
「青と赤に混じって白もあるな、あんなの初めて見た!」
「あれはねぇ、染まる為の色素を持ってないんだって。
 だから土の性質には影響されないで色が変わらないんだよ」
「へぇ、物知りだな名前!」
「昨日テレビが言ってた」
「このテレビっ子が…」
「良いでしょ別に!知識の仕入れ先は必ずしも学校や本じゃないよーだ」
「開き直りやがった…まぁ、知らなかった俺が言える事は何もねーけどよ…。
 要するにマイペースなんだろ、白い紫陽花は」
「んー?他人に影響されず我が道を行くって感じ?成程、その発想なかったわ」
「お前みたいだな…イテッ!!何で殴るんだよ!?」
「自分の胸に手を当てて考えて下さいっ」




■てるてる坊主(小僧丸)

「てるてる坊主〜照坊主〜、あーした天気にしておくれ〜♪」
「…何やってんだお前…」
「あっ小僧丸君おはよー!
 見ての通りてるてる坊主を飾ってるの。何せ梅雨だからね!」
「いや、効かねぇよ…って言うか何だそのてるてる坊主の顔!」
「?皆の顔に似せて描いたよ!
 後はFW陣作れば完成〜!監督とかめちゃめちゃ似てない?」
「顔というかサイズがデカイからそう感じるだけだろ…。
 後な、並べて吊るされてると処刑みたいだからヤメロ!」
「えー、そうかなぁ…。じゃあ窓の側に置いとこ!」
「ったく…。わざわざそんなモン作んなくたってやる事はあるだろ」
「えー、でもやるなら外が好きだから。
 雷門、去年優勝してから地面は芝に変わったけど屋根はないから
 結局 雨の日は階段ダッシュとか屋内練習じゃない?
 ボール触れないのつまんないよぉ…」
「む…」
「ほらー、小僧丸君もそう思ってるんでしょー?
 せっかくだから一緒に作ろ、今なら自分のてるてる坊主は自分で作れます!!」
「つっ…、作らねぇ!大体な、今年は空梅雨なんだよ!天気予報で言ってたっつーの!」
「えー、じゃあ私が勝手に作ろ。FW陣は小僧丸君から作ろう〜」
「はっ?ふざけんな、やめろ!名字に描かれるくらいなら自分で描く!!」
「照れないでも上手に描いてあげるよ!名前画伯にお任せあれ!」
「うるせー!照れてねぇっっ」



■湿気(道成)

「くっ…今年もこの暗黒時代がやって来てしまった…!」
「暗黒時代ってただの梅雨だろう…何を大層に…」
「私の髪質は湿気に弱いんですー。
 はぁ、頑張ってセットしても膨らむしまとまらないし重い気がするし…
 嫌だなぁ…早く明けますように…」
「あぁ…そういう事か。女子は大変だな」
「女の子は常に可愛く居たいんだよぉ…。道成君も髪長いけど気にならないの?」
「ん?そうだな…。…うーん…、…俺は別に気にした事ないな」
「羨ましい…」
「そんなに気になるんならしっかり編み込んだりしてまとめたら良いんじゃないか?」
「…、私は生来不器用なので髪に関する高等技術を使う事が出来ません」
「何故そんなカタイ英文訳みたいな事に…仕方ないな。名前、後ろ向いてみろ」
「?…はっ!もしかしてやってくれるの?というか出来るの!?」
「いや、そんな難しいのは無理だが。三つ編みと…何だっけか、
 くるっとねじり込むアレくらいは出来るからそれで機嫌直せよ」
「おぉ…、何と…、」
「??何だその反応?変だぞ」
「いや、道成君がヘアメイクしてくれるなら梅雨も悪くないもんだなぁと…、
 評価を見直してる…」
「はは、調子良い奴だなぁ名前は」





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