作詞:じん(自然の敵P)
作曲:じん(自然の敵P)
編曲:じん(自然の敵P)
唄:初音ミクAppend(Vivid・Sweet)


曲紹介

「だから夏は嫌いなんだ」

自然の敵Pこと じん氏の3作目。

夏といえば、というよくある話。(作者コメ転載)

目も眩む話。(作者マイリスコメ転載)

イラストを しづ氏、エンコードを ちゅうた氏、MIXとマスタリングを がっちゃん氏が手掛ける。

リリース直後から色々な解釈ができる世界観で反響を呼び、自身初の殿堂入りを果たす。

コンピCD『VOCAROCK collection 3 feat. 初音ミク』『EXIT TUNES PRESENTS Vocalodream feat. 初音ミク』収録曲。

2012年1月16日に自身初のミリオンを達成。現在、ボカロオリジナル曲でミリオンを達成している曲の一つ。

歌詞

(PIAPROより転載)


8月15日の午後12時半くらいのこと
天気が良い
病気になりそうなほど眩しい日差しの中
することも無いから君と 駄弁 (だべ)っていた


「でもまぁ夏は嫌いかな」猫を撫でながら
君はふてぶてしくつぶやいた


あぁ、逃げ出した猫の後を追いかけて
飛び込んでしまったのは赤に変わった信号機


バッと通ったトラックが君を轢きずって鳴き叫ぶ
血飛沫の色、君の香りと混ざり合ってむせ返った
嘘みたいな 陽炎 (かげろう)が「嘘じゃないぞ」って 嗤 (わら)ってる
夏の水色、かき回すような蝉の 音 (ね)に全て 眩 (くら)んだ


目を覚ました時計の針が鳴り響くベッドで
今は何時?


8月14日の午前12時過ぎ位を指す
やけに 煩 (うるさ)い蝉の声覚えていた


でもさぁ、少し不思議だな。
同じ公園で昨日見た夢を思い出した
「もう今日は帰ろうか」道に抜けた時
周りの人は皆上を見上げ口を開けていた


落下してきた鉄柱が君を貫いて突き刺さる
劈 (つんざ)く悲鳴と風鈴の音が木々の隙間で空廻り
ワザとらしい陽炎が「夢じゃないぞ」って嗤ってる
眩む視界に君の横顔、笑っているような気がした


何度世界が眩んでも陽炎が嗤って奪い去る。
繰り返して何十年。もうとっくに気が付いていたろ。


こんなよくある話なら結末はきっと1つだけ。
繰り返した夏の日の向こう。


バッと押しのけ飛び込んだ、瞬間トラックにぶち当たる
血飛沫の色、君の瞳と軋む体に乱反射して
文句ありげな陽炎に「ざまぁみろよ」って笑ったら


実によく在る夏の日のこと。
そんな何かがここで終わった。


目を覚ました8月14日のベッドの上
少女はただ
「またダメだったよ」と一人猫を抱きかかえてた

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