私の大好きな彼氏はそりゃあもうイケメンで、ムカつくくらいモテモテで、そんな彼氏だから彼女の私もいろいろと不安が多いわけで。

なのに、何であなたは告白なんかされてるんですか!!


「好きです!」
「……」
「沖田くんに彼女がいるのは知ってる……けどっ、その…」
「……」


まさかまさかの告白。
最悪なところに遭遇してしまった。放課後、総悟がなかなか来ないから3Zの教室まで来たらまさか告白されてるなんて。ってか彼女がいるって知ってるのに何で告白なんてするかなぁ!!


もじもじとはにかむ彼女は私なんかより女の子らしくて可愛くて、なんだか不安になった。

総悟の反応をうかがうといつも通りのポーカーフェイスで読めない。なんて返事するのかなーって悪いとは思いつつ盗み見ていると総悟が口を開いた。


「話ってそれだけですかィ?」
「え、」
「この後なまえのとこ行かなきゃならねーんで、もういい?」
「あの、返事…だけでも」
「返事?んなもんノーに決まってんだろ」
「……」
「彼女いるし」
「みょうじさんでしょ?なんであんな…私の方がっ」


うぉい!あんなってどういうことだゴラァ!確かにあなた可愛いけどね!ってかしつこいなおい!
ツッコミまくってたら、はっと総悟が小さく笑った。あ、今のかっこいい。


「あんたなんかよりあいつの方が断然可愛いし、照れた顔なんてもうやべーし、それに俺ァあいつ以外好きになれねェ」
「っ………」


ああ、どうしよう。嬉しくて堪らない。ぶわりと好きって気持ちが溢れそうになる。


そのまま女の子は教室を出て行って、総悟はふぅと溜め息をついた。それからすぐに廊下、つまり私の方を見ながら手招きをする。

「なまえ出てきなせェ」
「う、ぇ…!」



うわ、変な声出た。案の定総悟はけたけたと笑う。
私のこと気づかれてたのか、流石だなあ。火照った頬を隠すように少し俯いて教室に入る。

 
「遅かったから来ちゃった」
「モテる男はつらいねィ」
「ソーデスネー」
「全部聞いてたんだろ?」
「彼氏の告白されてるとこなんて見たくなかったけどねー」
「喜んでるくせに」


そっと頬に手を添えられてまた頬が熱を帯びる。にやりと口角を上げながら私を見る総悟。私がいることに気付いててあんなこと言うなんてずるい奴だ。

こんなモテモテな彼氏だから不安も多いのは本当だけど、さっきみたいに不安なんかどっかに行っちゃうような言葉をくれるから。
ぎゅうと総悟に抱きつくと総悟も優しく背中に手を回した。


「今日は随分と甘えてくるねィ」
「さっきの嬉しかったよ」
「思ったこと言っただけでさ」
「ま、またそういうこと言う……」



「…すき、だいすき」
「………」
「だいすき、総悟」


黙った総悟に顔を上げてみると私みたいに顔が真っ赤だった。あ、照れてる。
見んなと片手で顔を隠す総悟に、あはは可愛いと笑うとほっぺを摘まれた。地味に痛い。


「いひゃいよー」
「ひでー顔」
「ひつれいな」


くくくと笑う総悟にむっとすると手を離してまた頬を優しく包まれた。総悟の手が熱いのか、私の頬が熱いのか。きっとどっちもなんだろうな…と思っていたところで総悟に口づけられて、何かが満たされていくのを感じた。ほら、やっぱり不安なんてどっかに消えていった。







リクエスト:青春チックな沖田
照れた沖田可愛いです。ペロペロしたくなる。したい(^q^)リクありがとうございました。

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