「だんちょー何やってるんですか」
「だんちょーじゃないよ。サ・ン・タ!」
日付が変わって1時間が立ち、そろそろ寝ようかと布団に潜ったら突然扉が開いて(壊されて)現れたのはサンタ姿のだんちょーだった。
「メリークリスマスなまえ!サンタからプレゼントだよ」
「だんちょー写真撮らせてくださいよー」
「プレゼントはねー」
「撮りますよー?はい、チーいだだだすみません!すみません!」
暴力反対だよサンタさん。早く寝かせておくれよサンタさん。ガザガサと袋を漁るサンタは楽しそうな鼻歌を歌っている。
「プレゼントは…じゃーん☆」
「……なんですかこれ」
「サンタコス」
「見りゃ分かりますよそんなことは!」
「素直に喜びなよ」
喜べるかァァァ!そのままサンタコスをだんちょーの顔面に投げつけようと思ったけどまだ命は惜しいのでやめておこう。
「ほら、早く着て」
「え、今着るんですか」
「当たり前でしょ、早くしなよ」
「ぎゃああぁぁ!ズボン引っ張らないでください!!」
パンツまで脱げるとこだった、あっぶね。着替えるまで部屋から出て行ってくれそうにないし着るか。そうは思ったものの、
「あの、あっち向いててくれません?」
「なんで?」
「普通に恥ずかしいんで」
「なまえでも恥じらいがあるんだ」
だんちょーじゃなきゃ殴ってます。
とりあえずだんちょーに背を向けて着替え始めた。そこで事件は起こった。
「…………」
パッツンパッツンなんですけど。何これ、サイズ小さすぎやしないか。
「着替えた?」
「サイズ小さいんですけど……」
「うん、わざと小さいの買ったし」
「なにゆえ!?」
「たまらないねー」
「うぎゃぁぁああ!!」
腰のラインを指でなぞられて思わず叫んでしまった。てかこっち見てたのかよ!!敵に背を向けるなって言うけどアレほんとだな!
「うん。小さいの買ってよかったよかった」
「いや何にもよくないんですけど」
「それにしても……」
顎に手をあてて、じーっと見てくるだんちょー。やはり恥ずかしい。
「なまえってえろい体してるよねー」
「え、」
「ムラムラしてきた」
「ちょっ」
にやりと笑っただんちょーの顔に私の中で警告音が鳴る。逃げなきゃだめだ、逃げなきゃだめだよシンジ君!
「さような「行かせるわけないでしょ?」」
ですよねー。
「俺からのクリスマスプレゼントってことで」
「いらないッス!」
サンタがヤって来た!
「阿伏兎さぁぁぁぁん!!!」
「こんな時間になん…なんつー格好してんだ!すっとこどっこい!」
「何赤くなってんだよ阿伏兎死ね」