【ディミトリ】
やぁ、主人公。勉強に精が出るな▼
【主人公】
殿下、こ、こんにちは!
はい、お日柄も良くて捗ります!
殿下はなにを?▼
【ディミトリ】
なに、少し武術の鍛錬をしに行こうかと思ってな▼
【主人公】
武術…、流石ですね殿下。
私はどうしても、武術が苦手で…▼
苦手を克服しようと鍛錬しても、すぐ力尽きて長続きせず…恥ずかしい限りです▼
殿下の鍛錬を惜しまず、細微まで技を追求するお姿、尊敬しております▼
【ディミトリ】
細微だなんて…そう褒められると嬉しいものだな▼
だが主人公、お前にはお前の得意分野があるはずだ。俺のように武術を嗜むもの、白魔法を嗜むもの…そう卑下する事ではない▼
【主人公】
いいえ殿下…、結局私は怖いんです▼
人を討つ事も自分が討たれる事も…だからこうして知識として理解する事で、自分を騙そうとしてるんです▼
…私は、やはり…皆の足手まといになってしまうんでしょうか。無駄な事ばかりやっている私は▼
【ディミトリ】
……主人公誰でも、死というものは恐怖だ。しかし生き残るのもまた、地獄である事もある▼
俺はそれを痛い程知っている。戦場に出れば、時には目を逸らせない事もあるだろう。その時、主人公が培ってきた知識は真に力を発揮するんじゃないだろうか▼
【主人公】
戦場に出たからこそ私の知識が役に立つ、と?▼
【ディミトリ】
あぁ、そうだ▼
咄嗟の判断が必要な場合、最善の行動をとるには知識が不可欠だ。もちろん、経験があるに越した事はないが…▼
お前が無駄だと思っている事が誰かを助ける術になるかもしれない。
だからこそ、それを続けるべきだと俺は思う▼
……すまない、余計な話だったな▼
【主人公】
殿下…。いいえ、とても強く背中を押されました!私、もっとがんばります!みんなのために、殿下のために!▼
【ディミトリ】
ありがとう主人公。俺も主人公達の力になれるよう、日々努力していこう▼