あのね、ずっと言いたかったこと
ねぇねぇ柳。今日って6月4日だよね?
誕生日なの、へぇ。
でも、私は簡単に"おめでとう"なんて言ってやらない。
『柳、おはよう』
「あぁ、名字。おはよう」
いつも朝6:30の電車で鉢合わせる。
私も柳も、それぞれ朝練があるからだ。
2人は近いとは言え学校が違う。
二年前のことがなければ、今こうして朝から会話を交わすこともないような、そんな仲。
『ねぇ柳。今日何日だっけ』
「今日は6月4日だ」
知ってる。
ただ、君に意識を持たせたかっただけ。
別に柳のことは嫌いじゃない。
むしろ話しやすくて好印象なほうだ。
立海のテニス部に所属する弟の先輩だし、よく話は聞くの。
だから今日が誕生日なのも知ってる。
『まじか。英語の単語テストあるわ』
「ほう?自信はあるのか?」
『まぁ、いけるかな』
「それは良かった」
つまらない。
ねぇ柳。
ねぇねぇ柳。
気づいてよ。
じゃなきゃわざわざ月曜の朝から嫌なテストの会話なんてしないの。
だってね?
本当は…
『ねぇ柳』
「なんだ?」
『誕生日、おめでとう』
早く言いたかったの。
一年に一度だけの君にとって特別な日。
この声で、この手で祝ってあげたかった。
「…あぁ、ありがとう」
君に早く気づいてほしいの。
私の気持ちに。
「では俺はここで降りる。それじゃあ」
『うん。バイバイ』
扉が閉まるとき、君の頬が緩む顔が見れたから、
今日の単語テストはがんばれそうな気がする。
ねぇねぇ柳。
誕生日プレゼントは、何がいい?
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あぁ、ごちゃごちゃでワケわからんくなった!!
柳さん誕生日おめでとう!!!
大好きです愛してます。
生まれてきてくれてありがとう。
たしけ先生ありがとう。
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