dream | ナノ



「ユイー!」

「ひゃあっ」


部活中、金ちゃんが不意にユイに抱きついたら、ユイが変な声を出した。聞き慣れないそれに近くに居た俺を始め、財前や小春たちもユイを見た。当のユイは顔を赤らめて口を抑えてる。


「どないしてん」

「や、あの、っ、」


慌てるユイの声はまだ上ずっていて、金ちゃんが抱きついたままどうかしたん?とユイのわき腹辺りから顔を出すとびくっとユイの身体が跳ねた。………。


「ユイ、腰弱いねんな」

「っそ、そんなこと、ない、よ!」

「隠さなくてもええねんで?」

「そうやでユイちゃん、隠す必要あらへんやないの」


どうやらユイは腰の辺りが敏感らしい。腰ってなんやエロい。多分それはみんな思っとるんやろうけど。金ちゃんはユイ変な声出しよるなぁなんて呑気に言うとる。そんな金ちゃんに財前が声を掛けた。


「先輩のわき腹とか腰とか、くすぐってみ」

「くすぐる?…こうすればええん?」

「っや、ぁっ、ちょ、きんちゃ、んっ」

「ユイちゃんやらしいわぁ」

「う、うるしゃ、あっ」


顔を赤くして呂律もあまり回らなくなってきたユイは涙目で煽っとるようにしか見えん。…あかん、むらむらしてきた。


「ユイ、おいで」

「ふ、?」


俺が手招きすると金ちゃんは大人しくユイから離れて、解放されると思っているのかユイはなんの警戒もせずにてこてこと俺に近寄る。そんなかわええユイの耳元で囁く。


「ユイがやらしいから俺むらむらしてきたんやけど」

「!」


それを聞いたユイの顔はぼんっと音がしてもおかしくないくらい一瞬で林檎みたいに真っ赤に染まって、財前たちはそんなユイを見て呆れたり小さく笑ったりした。


はれんちんち


(襲ってええ?)(ば、ばか!)(…ばか?)(あ…、っひ!や、やだっ、くりゃっ)(呂律回らんの?ほんまやらしくてかわええなあ)(うぅ、…っぅ)(声我慢しようとしたら余計エロくなるで)((うわーん!))







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