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もやもや、みたいなのが多分一番合うんやと思う。最近ユイが白石とかと仲良く話しとるのを見るとこう、なんかよう分からんけどもやもやするっちゅか、ワイとももっと話してほしい、みたいなそんな気持ちになる。だけどそれはユイが絡むと、っちゅー条件付き。別に白石と謙也とか、ユウジと小春とか、ユイ以外が仲良く話しとってもそういうもやもやみたいなのはなんもあらへん。ユイ、だけ。なんなんやろ、これ。


「あかんユイ助けてやああああ!!!」

「え、わ、なになになんなの謙也っ」

「ユイ、そこどきや?」


今も、ほら。なんやもやもやする。ユイのうしろに謙也が隠れるように助けを求めるように居て、ユイの前には白石が居って。別になんてことない光景のはずやのに、なんか、いやや。


「ユイ!」

ぎゅ

「え?き、金ちゃん?」


やから、紛らわすみたいに、ユイに抱きついた。もちろんユイも謙也も白石も、他のみんなも驚いとる。


「なんか、いやや」

「ど、どないしたん金ちゃん」

「…何が、いやなの?」


ワイの頭を優しく撫でながら、ユイが聞く。やからユイが白石たちと仲良く話しとるのが、って言うたらみんなして間抜けな声を出した。そんでもやもやのことを言ったら今度はユイが顔を真っ赤にした。


「金ちゃん、それユイに対してだけ起こるん?」

「おん。ユイがワイやのうて白石とか他の人と話しとったらもやもやする」

「もやもやして、どうなるん?」

「どうなる、っちゅーかワイとももっと話してほしいって思う」

「………」

「…これ、病気なん?」

「まあ、病気っちゃ病気かもしれんけど」

「え!?せやったらワイ死ぬん?!」


怖くなって聞いたら謙也も白石も死にはせん、って首を振った。健康にうるさい白石とおとんが医者の謙也が言うなら死なないんやろうけど、どうやったら治るん?そう聞いたら謙也が一番手っ取り早いのはユイのこと嫌いになることやけどとぽつりと呟くように言った。ユイを、嫌いになる?


「そんなん絶対いやや!ユイのこと嫌いになんかなりたない!」






(き、金ちゃん…(嬉し恥ずかしってこういうことなのかな…))(!ユイ顔真っ赤や!熱あるん!?)(えっ、あ、そういうわけじゃないよっ!これは、その、)(金ちゃんがユイのこと嫌いになりたないって言ったことが嬉しいんやって)(ほんま!?)(う、ん(なにこれすごく恥ずかしいんだけど…!))







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