■その他(他CP・複数等)■

失いたくない何かA







「んっんっ・・・んん゛っんあああぁぁあぁぁっ!!!!!!」


口に含まされていた服をいきなり外され、息苦しくくぐもっていた声が室内に響く。

「あっあっ・・・・ひっ・・・ん、ぅ・・・・っ」

勢い良く吐き出されたおれの精は自分の腹から胸までを汚し、雄特有の匂いが辺りに充満する。
尻の中をまさぐられ、変な声を発しながら達してしまった現実に、目の前が暗くなった。
痙攣の治まらない足には力も入らず、ひくつく竿からは白濁とした液体がとぷとぷと零れているのがわかる。

「イっちゃいましたね?初めてなのに尻だけでイっちゃうなんて本当にエロいですねあなたは」

まるで女の子みたいだ。

そういうと、おれの体内から指を抜く。

「もう十分解れたでしょうから、次はコッチですね」

呆然とし、声の出ないおれに部下は嬉しそうに笑う。

「本当に、大好きですよ」

窄まりに何かが宛がわれ、ソレを何かと考える間もなく、強烈な圧迫感がおれを襲った。

「ぅ・・・・ぁ・・・っ!?」


体を縦に引き裂くような痛みに、無意識に体が強張る。

小さく呻いた部下が笑う。

「う、わ・・・キツ過ぎ・・・セイリュウ様、力抜いて」

そういいながらヒクつくおれの中心へ手を伸ばし、やんわりと扱きだした。

達したばかりの自身はいやというほど敏感になっており。
痺れた体は抵抗するどころかその刺激を喜んで受け入れる。

腰を進めながらジュクジュクと扱かれ、腰から広がる痛みと快感のがおれの思考を停止させる。

「あっ・・・・あっ・・・・や・・ぁっ」

「セイリュウ様のなか、あったかくて、キュウキュウ締め付けてくる・・・ぼくの、全部持ってかれそうだ・・・」

苦しげに、でも喜びに打ち震えるような顔で部下が声を絞り出す。

「・・・そろそろ俺も限界なんだが」

後ろの部下の息がいつの間にか荒くなっていることに気が付く。

「ちょっとまって。もうちょっとで全部入る・・・」

そういいながら、部下は俺の先端を指の腹でくるくると撫で回す。

「ひっ・・・あぁっ・・・だっめ・・・ぇっ」

腰からビリビリと伝わる快感に体を震わせると、ドクリと脈打つ部下のそれが体積を増すのを感じた。

「っ・・・」

ぐぐぐ、と更に奥まで押し入られ、空気を吸い込むことさえ困難になる。

「ふふ・・・全部入りましたよ。動いていいですよね?」

そういうと部下はおれの言葉など待たず、乱暴に腰を揺さぶり始める。

内臓がかき回され、引きずり出されるような感覚に吐き気を催す。

「うっ、いた・・・っやめっ・・・はっ・・・・・」

「まだいやだなんて言ってるんですか?そんなに気持ち良くなってるくせに、よく言えますね?」


「・・・っ!!・・・うっぐ・・ぅっ」


悔しい。
悔しくて涙が止まらない。

痛いのに。
苦しいのに。

やめてほしいのに。

無意識に腰が揺れる。

身体が、熱い。
本能的に快感を求める自分の浅ましさに、何かが音を立てて崩れてゆく。

「ほぉら・・・っ、セイリュウ様のだぁいすきなトコ、突いてあげますからねぇっ」

「ひっ、や、やだっあぁっ!!」

グチグチと泡立った音を響かせながら、部下の先端がおれを抉る。

腹の奥から何かが競りあがってくる感覚に口を閉じることができなかった。

「ほら、イって」

「あっああ、あっやっ、も、い、イッ・・・イっくううううううぅぅっっ!!!」

「ぅ・・・っ」

ビクンビクンと痙攣しながら、またしても精を吐き出す。
同時に、収縮を繰り返す窄まりに耐え切れず、部下も白濁をぶちまけた。

熱い何かが直腸を刺激し、そのたびに腰が跳ねた。

「あ・・・ぁ・・・つっ・・・」


まだ濡れていた腹に白濁がぶちまけられる光景を、部下が自分の中に欲を注ぐその光景を、ただ呆然としながら見つめる。

なんで、こうなってしまったんだ。
おれはただ、コイツらと、楽し、く・・・

鼻の奥が、ツンとする。

ただただ胸に広がる冷たい空気が、鼻から出たがっていた。

「ふっ・・・く、そっ・・・」

静かに、無意識に吐き出されたその呟きは部下の目の色を変える。

「まだ抵抗する気力があったんですね。ほんと、プライドのお高い方だ」

そのくせ、と呟きながらズルリと自身を引き抜く。

「う、・・・ぁ・・・」

「そうやって信じられないくらい感じちゃうんですもんね。もしかして最初からこうなることを期待してたんですか?」

「なっ・・・」

そんなことない、といいたいのに。
快感で痺れた思考では言葉が紡げなくて。

抱えられた足は既に痺れ、感覚がない。
なのに、下半身は狂ったように反応を示す。
腰から脊髄を通って伝わる快感に、既に不快感は無かった。

これを、望んでいた・・・?
おれは、こんなことを望んでいたのか・・・?

自分が我慢すれば、また楽しいこいつらとの生活が。
そう、おれが、我慢すれば、失わずに済む。

失いたくないこの関係を。


「・・・なにを想って、泣いてるんですか?それほどまでに、ぼくたちのこと、嫌いなんですね・・・」

おれの考えなど知る由も無い部下が下唇を噛む。

ちがう。
ちがうんだ。
こんなの、望んでいない。

でも。

こいつらは、これを望んでいる。


「・・・いじめがいが、ありますね、あなたは」

ふいに後ろから低い声が囁かれる。


「今度は、俺の番、でしょう?」
「ぁ・・・」

その言葉に身体が強張る。
いつの間にか背中に押し付けられていたソレは、布越しにも明らかに昂ぶっていることがわかる。

「あぁ、その前にさ」

突然立ち上がり、サイドテーブルへ手を伸ばす部下。

「コレ、やっちゃわないと」
「な、にを」

パシャリ

「ぅ・・・」

突然の光源に思わず目を閉じる。

「証拠ですよ、ぼくたちがセイリュウ様を抱いたっていう」

折角可愛いセイリュウ様が見れたんだから、と部下は顔を綻ばせる。

この状況でのその笑顔は、逆におれを震わせた。

「これで、もう逃げられないですね、貴方」


「ちょっと心苦しいけど、今から犯罪者めいたことを言いますね」

既にこれは犯罪なのではないかと思ったが、部下の顔はいつになく真剣だった。


「劉家の名を地に貶めたくないなら・・・ぼくたちから逃げないで下さい」

「たまに、こうしていうことを聞いてください」

「貴方まだわかってないと思いますけど、本当に、好きなんですよ、貴方のこと」

「許されるのなら、貴方の側にいたい」


次々と投げられる言葉に、思考が追いつかない。

どういうことだろうか。

呆然と目を向けるおれに、更なる追い討ちをかけようと、部下が口を開く。


「ね、約束してください。そしたらこの写真を台湾支部にばら撒かなくて済む」

「バラまっ」

「うんというまで、俺たちが可愛がってあげますよ」

焦りの感じられる声音で、おれを抱えていた部下はそのまま体勢を逆転させた。

うつぶせにされ、体格のいい彼の重みが胸を圧迫する。

「ぐっ・・・」

「大丈夫、すぐ、済みますからね」

柔らかな声とは裏腹にその動作は荒々しく。
ぐいっと尻を割られ、なにか熱いものが当てられたかと認識した直後。

「ひっ・・・ぃっ!?」

信じられない圧迫感と衝撃がおれを襲い、既に達した部下のソレで十分潤っているはずの入り口がミチミチと悲鳴を上げる。

「む、り・・・っ・・ぃ!」

「大丈夫、です。ほら、息吐いて・・・」

苦しさのあまり、呼吸ができない。

「手伝ってあげますよ」

カメラをサイドボードに置いた部下がぺろりと唇を舐める。

何をするつもりか、と、無理やり首を捻り、歪んだ視界で部下を捉える。
おれの隣に来ると、彼はおもむろにおれの下腹部に顔を潜り込ませる。

「んっ・・・」

「ひっ・・・ぁっ」

湿った、柔らかい何かに自身を包まれ、ザワリと肌が粟立つ。

「やっめろ・・・ぉっ!」

ジュブジュブとわざとらしく音を響かせながら、吸い上げられる。

「あっ・・・ぁっ・・・!」

「・・・随分と締まりますね」

ズチュッズチッグチュッ

余裕のない抽挿が、艶かしい口淫の動きが、痺れるように腰から脳を侵す。

部下に犯されている、という感覚が思考の全てを占領し、なけなしの理性は氷河の如く崩れていった。
流れ出した流氷はとどまるところを知らず、おれをどんどんぶち壊していく。

「あっああっイ・・・ッ」

「またイくんですか」


「あっ・・・あっ・・・イ、くぅ・・・っ!!」

「ほんと、淫乱です、ねっ」
「んっ・・・全部飲んであげます」

ガツンッと腰を叩きつけられ、さらには力いっぱい先端を吸われ、目の前が眩んだ。

「あっあああああああああああっらめえええぇぇっ!!!!」

呼吸が、とまる。
ビクッビクッと痙攣する身体。
ドクリと自分の中で吐き出された熱い飛沫を感じながら、おれの意識はそこで途絶えた。



*********




身体が、重い。
手足など鉛でもついているのではないかと思うほどに。

頭は鈍器で殴られたような痛みを訴えていた。


自分は、どうして横になっているのか。
それを思い出すまでに少し必要だった。

はっと目を開け、飛び起きる、つもりだった。

「っ____!!?」


腰に激しい痛みを感じ、力を入れかけた身体を元に戻す。
小さく呻きながら頭に手をやると、少しばかり熱をもっているのに気が付いた。

「夢・・・」

だと思いたかった。
しかし、この腰に残る痛みと異物感に、その幻想は打ち砕かれた。

「どうしてこうなってしまったんだ・・・」

自分を汚した人物が脳裏によぎる。

「そういえばあいつらは・・・」

だるい頭を動かし、室内の様子を伺う。

「・・・」

部屋に響くのは鳥のさえずりだけで、その他の気配は、ない。

ふと気づくと、服も整えられていた。



『・・・本当に、好きなんですよ、貴方のこと』

『許されるのなら、貴方の側にいたい』

ふと、彼らの悲しげな声が再生され、どうしようもなく、いたたまれない気持ちになる。

被害を受けたのはこちらだというのに。
あんな、主人に捨てられそうな子犬みたいな顔で。

「クソ・・・っ」


がちゃり


扉の開く音にビクッと身体を震わせた。
思わずおれは目を閉じ、眠っているフリをする。


「セイリュウ様、大丈夫かな」
「俺達が言える立場じゃないだろう」
「うん、そうなんだけどさ」

ジャブジャブと水の音がする。
何かを絞っているのだろうか。

部下がこちらに近づいてくる気配を感じ、身を堅くする。

ひやっとしたものが額に当てられ、思わず目を開けそうになった。

タオル、か・・・?

熱があることに気が付いたのだろうか。



「・・・あれは、セイリュウ様が悪いよ」

ん?

「ぼくたちの気持ち知りながらあんな」
「いや、この人は鈍感だから気づいてないだろ」

おい。

「無理、させちゃったな」
「まぁ・・・側にはいられなくなるよな」
「・・・うぅ・・・」
「称号も剥奪か・・・?」
「そんなことはどうでもいいよ」

「どうでもいいとはなんだ」
「ひっ!?」

スッと目を開けると、驚いた部下が慌てて部屋の端によっているのが見えた。

「・・・」


室内に嫌な沈黙が流れる。
静寂を破ったのはおれだった。
軋む体を無理やり起こすと、二人を見遣る。


「で?」

「は、い?」

「おれに何かいうことがあるだろう」

「「・・・ゴメンナサイ」」

「謝ってすむと思うか?」

「思ってはいないです」
「でも後悔もしてません」

「これが、ぼくらの気持ちですから」

下唇を噛みながらでも吹っ切れたように、まっすぐ、おれを捉える視線。

そう。こいつらのこのまっすぐな目が好きで、側に置いていた。
正直で、明るく、誠実。
おれの側近としてはパーフェクト。
だがそれも下心ありきだったと思うと少し寂しい。


「・・・条件がある」

「は、・・・は?」


予想していなかった言葉に、部下が固まる。

「その一、写真は燃やせ。カメラごとだ」

「・・・は、い・・・」

「その一、おれに触れるときは、おれの了承を得ること」

「・・・え」

「その一、おれの命令には絶対服従すること」

「あ、あの、ちょっと」

「その一、週に一回パイナップルケーキをよこすこと」

「セイリュウさまっ」

「さいごに。これが一番重要だ」

「・・・」

「おれを、裏切るな」


「・・・」

「以上だ」

「それって・・・」

「とりあえずお前ら・・・コッチにこい」

恐る恐る近づく部下に、指をちょいちょいと動かす。

「これで、許してやる」

にっこりと笑い、握った拳を一発ずつ二人にお見舞いする。

「「___ゴフッっ!!!?」」


「寛大なおれに感謝するんだな。そしてこれからはもっとおれのために働け」

「セイリュウ、さま・・・」

「やめるなんて、許さないからな」

「「セイリュウさまあああぁあっ!!!」」

「う、うわっコッチくるな!!おれの許可をとれとっあ、い、いたたたたっ!!痛い!!腰!!!やめろぉ!!!」


おれが我慢すれば。
あの時みたいに大切なものを失わなくてすむなら。

どれだけおれの身体が貪られようが。
どれだけおれの心を蹂躙しようが。

よろこんで許してやろう。

子犬のようなその目をおれに向け続けるお前たちなら。


失いたくない。

おれの大切な。

家族。

END...



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