隣の獣にご用心 日曜日のWest Beachにはいつもように洋楽が響いている。 それをBGMにコウちゃんは自慢のコレクションを磨いたり眺めたりしていた。 私はソファベッドに腰掛けて、週刊の少年マンガ雑誌を読んでいた。West Beachに置かれてるものだ。 コウちゃんに初めて家にお呼ばれした際に、家にいた琉夏くんに奨められて読んだのがきっかけだった。 読み始めたら、いつの間にか夢中になり自分でも買うようになった。 素直に目次を見ればいいのに、それをしないで目当ての作品を探してページを捲る音がBGMに紛れる。 * * * 「俺を無視して読みふけるほど、おもしろいか? それ……」 いつの間にか、コウちゃんが私の隣に腰を下ろしていた。 「ふふふ、おもしろいよ? このキャラ……」 私はページに描かれた真剣な顔の青年を指差す。 コウちゃんもそこに視線を移す。 「主人公の仲間なんだけどね、カッコいいの!!」 「くっだらねぇ。こんなのアレだ……ただの優男じゃねぇか」 「この人、凄く強いんだよ。優しくて、強くて、それでいて顔もいいし……でも、ちょっとドジで可愛いの」 「ハァ? それのどこがカッコいいんだ? 女ってのは、こんなマヌケな優男をカッコいいとか思うのか? わかんねぇ……」 ……失礼な………… 「コウちゃんは読んでないからわからないんです」 コウちゃんに背を向けるように座り直して、続きを読むことにした。 「……へいへい。わからなくて結構だ……」 コウちゃんは面倒臭そうに立ち上がり、音楽を響かせるレコードを止めて、またソファに戻ってきた。 「キャッ!? もう、重い……」 背後から体重をかけられるように抱き締められた。 挙げ句に耳に息を吹き掛けられ、耳朶を食まれ、全身に鳥肌が立つのがわかる。 誤魔化すように適当にページを開けたら、現れたのは全裸の可愛い女の子。 早く他のページに…… 「ほぉ……オマエ、女のくせにずいぶんエロいの読んでやがんだなぁ? ……ククッ」 「ひやぁっ!?」 Tシャツの上からグニッと胸を揉まれた。恥ずかしくて、逃げるように前屈みになるも、逃げれるはずもなく、揉まれ続ける私の胸。 ショーツが湿ってきたのが自分でわかる。 「コウちゃん/// ちょっ……や、やめッ……」 「やめねぇよ。んなに嫌なら、さっきの漫画読んで、あの優男にヤられてる想像でもしとけ」 「へっ? コウちゃん、もしかして……やき……んぁっ///」 「おうおう、気持ち良さそうな声出しやがって。しっかり濡れてんじゃねぇか?」 固く閉じた太股を割り開いたコウちゃんの大きな手はミニスカートの中に潜り込み、ショーツのクロッチ部分を軽く押しながら擦っている。 「あぁっ/// ひぅ/// 」 愛液をたっぷり含んだショーツは、今も溢れ出る愛液をこれ以上は吸収出来ずに、コウちゃんの指を湿らせる。 湿った指がショーツの隙間から入り込み、直に秘部を擦り始めた。 二〜三度、指を軽く膣穴の入り口に入れたり出したりしていたが、やりにくかったのか、私の抵抗むなしくショーツは脱がされた。 「糸引いてんな……」 「ヤァァ///」 粘着性のある透明な糸が私の股とショーツを繋いでるのを見てしまった。 顔を背けたら背後からキスされ、すぐに侵入する熱い舌。 コウちゃんはしばらく舌を絡ませると一回舌を解放してくれた。唇同士はくっついたまま…… 「美奈子、ちゃんと見とけ。今、誰に気持ち良くしてもらってんのか……ちゃんと体に覚えさせてやる」 「……わかってる、よ……コウちゃんだから気持ちいいんだもん///」 「そうか……」 「うん……ああっ///」 一気に指が三本、膣の中に入ってきた。 舌を絡ませたまま、コウちゃんは下の口に指を激しく抜き差ししている。 ―くちゅくちゃ、ニチャニチュ…― 気持ち良くて、体がビクビク暴れる……背後から胸と膣を抱き締めるように蹂躙されて叶わない。 せめて声を上げたい……舌が絡み付いてきて、叶わない。 逃げ場のない快感は内側で暴れだし、外へと出たがっている。 「っンム!! ん〜ぅ///」 絶頂を迎えると同時に秘部から“プシャァッ”という水音が聞こえた。 噴き出した潮は秘部を出入りしていたコウちゃんの手にビチャビチャとかかった。 コウちゃんは潮に濡れた指を膣から抜くと、そのまま秘部を上下に数度、撫でる。 「ハァ、ハァ……んぅ///」 「漏らしたみてぇにイったな」 そう言いながらコウちゃんが空いた手で髪を撫でるから、堪らなく恥ずかしくてなって俯く。 そんな私にコウちゃんは言葉を続ける。 「俺しか見てねぇんだから良いだろうが? ほら、こっち向け……」 * * * 洋楽の聞こえなくなった部屋には、水音と肌のぶつかる音が不規則なリズムを作っていた。 ソファに座るコウちゃんは対面する私の片膝を抱えて、より深く挿入しながら本能の赴くままに腰を振っている。 激しいピストンに互いの性器から出される体液は溢れ返り、互いの陰毛をグッショリと濡らす。 「ンアッ/// あっ、ソコ! ソ、コはダメ///」 「……知ってんだよ、んなこと。こっちはわざと当ててんだ! …ック/// 」 太くて長くて硬い自身が確実に私の気持ち良くなる場所を突いてくるから、私の膣は自身をギューギューと痛いほど締め付けるらしい。 快感で下がってきた子宮口に亀頭が激しいキスを繰り返す。 「コウ、ちゃん/// わ、わた……し! もう、ダ…メェ/// あぁっ…!」 「ああ!! イけっ、俺も……っ///」 子宮口に亀頭の先をぴったりとくっつけ、コウちゃんは勢いよく射精した。 私の胎内に大量の精液が吐き出されたのをはっきり感じる。ビュルビュルと音が聞こえそう……。 * * * 「フフ……コウちゃんが漫画のキャラにヤキモチ焼くとは思わなかった」 「いや、だからよ? 別にそういうアレじゃなくてだな……」 「違わないよ〜」 後始末をしてくれた後、ソファに座り直したコウちゃんにもたれ掛かり先程のことを言及すれば、返ってくるのはなんとも歯切れの悪い答え。 「……やっぱり、ヤキモチだ」 「しつけーぞ……」 「コウちゃん、可愛い♪」 「美奈子……テメェ、大概にしねぇと犯すぞ、コラ?」 「キャー、ケダモノ〜!!」 隣の獣にご用心 END 〜あとがき〜 105000hitのキリ番の踏まれたゆき様に捧げます。 “漫画のキャラにヤキモチ”……こんな感じでいかがでしょうか? バンビが「カッコいい」と言ったキャラはとりあえず、外見をコウちゃんとは違う優男タイプにしてみました。 書き終えた後になって「あえて、コウちゃん似のキャラにしてもよかったかも……」とか思ったりもしてf(^_^; お持ち帰りはゆき様のみでお願いします。 里夏
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