雨のち愛模様 「ハァ……設楽先輩、大丈夫ですか?」 「あ、あぁ……だい、じょう……ゴホッゴホ!!」 強がりながらも、咳き込む設楽先輩の背中をさする。 今日は設楽先輩に誘われてフリーマーケットでデートをしていた。 天気予報は【晴れ】 しかし、午後に入ってすぐに怪しくなってきた雲行き。 天気予報を信じて、傘も持ってきてないから早めにフリーマーケットを後にしてしばらく……案の定、ザーザーと雨が降り出した。 私たちがその時いたのは私の家の近くにある公園前。 ついに降り出した雨に慌てた設楽先輩に手を取られ、私の家まで走ったのだ。 * * * 「お風呂準備できたので、先に暖まってきてください」 「俺はいい。おまえが先に入ればいいよ」 「私は大丈夫です! 先輩、さっきからくしゃみしてるし、風邪引いたら大変ですよ? だから、先に入ってきてください。私、その間に着替え出しておきますから」 強引に先輩を風呂に入らせ、私はタオルを被りながら急いで着替えを探す。 帰宅したものの、両親は出掛けていて家には誰もいなかった。 仕方なく、設楽先輩が着れそうな衣服と偶然見つけた新品の下着を引っ張り出した。 「せ〜んぱ〜い! 着替え、ここに置いておきますね!」 着替えを置いて、後ろ手に扉を閉めた。 廊下に出て、ふとその右手を見つめる。なんだか熱い……。 先ほど、この手を設楽先輩に握られた。先輩の手が予想外に熱かったことで、私の心臓は走ったことによる動悸とは別のドキドキで止まらない。 「おまえ、自分の手を握りしめて何してるんだ? まさか儀式じゃないだろうな!?」 「ひっ!? ……あぁ、先輩出たんですね。びっくりした〜。じゃあ、私もお風呂に入ってくるんで、私の部屋で待っててください」 「ああ、なるべく早く出ろよ」 「はい。あ……その服、やっぱり似合いませんね。すみません」 * * * 先輩を待たせないように急いでシャワーを浴びた。 バスタオルで身体を拭き、お気に入りのルームウェアのキャミソールとショートパンツに肌を通して、自室に急ぐと似合わない服に身を包んだ先輩は部屋に置いておいた雑誌を読んでいた。 「おまえ、早いな。もう出たのか?」 「はい。先輩、待ってる、し……ックシュン!!」 * * * 「ありがとうございます」 「風邪引かれたら困るからな」 髪も乾かさずに来た私の髪を設楽先輩はバスタオルで拭いてくれている。 「先輩は髪乾きました?」 「タオルドライでだいぶ乾いた」 「……」 「…………」 「あの、先輩……えっ!?」 キャミソールから剥き出しの肩に手が置かれた。 「やっぱり……身体、冷えてるじゃないか」 「だ、大丈夫です。私、低体温だから……///」 「……良い匂いがする」 ついには抱き締められた。 突然のことで訳がわからない…先輩はどういうつもりで……。 「こういう時は、人肌に限るって言うだろ?」 「……っ!?」 前に回ってきた設楽先輩の手はキャミソール越しに胸揉みだした!! 「あっ///」 「おまえ、下着は?」 「…/// 付けてないです!!」 「そうか……じゃあ、その気があるって思ってもいいんだな?」 胸を揉む力が増す。 「……その気……っ、いいですよ? 先輩にならいいです///」 「美奈子///」 * * * ベッドに移動するや、すぐに熱烈なキスを交わした。 初めてのキスが、すぐにディープキスになった。 いつも通りのデートのはずが、突然の雨からの急展開に頭が混乱しそう。 「ふぁ……んぁふっ///」 「ん/// 息は鼻でしろ」 設楽先輩が熱心に絡ませる舌の動きについて行くのに必死になっていると、先程のように胸への愛撫が再開された。 最初は強く揉まれると痛みも大きかったのに、続けられると、すぐに気持ち良くて、仕方なくなった。 私にのし掛かる設楽先輩の胸板に自分の胸を押し付けるように背中が浮いてしまう。 ―私、初めてなのに、こんな……― 「……ふぅ/// 美奈子、気持ち良いんだろ?」 「せ、せん……ぱい/// やあぁっ///」 長いキスを終えたと思えば、今度は設楽先輩の顔が下り、すぐに快感で尖った乳首をキャミソール越しに食まれた。 唾液をたっぷり絡ました舌はすぐにキャミソールを存分に濡らし、布越しだということを感じさせない快感に変わる。 「凄いな。こんなに形がわかるなんて…」 「あぅ/// クリクリしないれぇ///」 ―いつもはピアノの鍵盤を優雅に引く指先が、今は私の乳首を厭らしく抓っている― そんなことを考えただけで勝手に気持ち良くなって、ショーツにベッタリと何かが垂れたのがわかった。 「あ、あんまり……見ないでください///」 「恥ずかしがるな。いや、恥ずかしがる姿もいい……」 すぐにお気に入りのキャミソールとショートパンツは脱がされた。 * * * ―ジュク、クチュクチュ― 普段はピアノを奏でる設楽先輩の指が今度は私の股にある小さな穴に入り込んでいた。 「痛くないか?」 「だい、じょ…ぶ///」 胸への愛撫でしっかり感じた私のソコはしっかりと粘液で濡れ、今は設楽先輩の指を加えて離さない。 二本の指を器用に奥まで入れた先輩は、指を鉤爪状にしてお腹側の壁を擦る。 「……ん、先輩……ソコ、気持ちいい///」 「わかってる。おまえのココ、俺の指を締め付けて離そうとしないんだ」 「……っやぁああ///」 二本の指が中でクパァと広げされた。 「……!! そんな顔するなよ……ああ! ダメだ。美奈子、もう挿れるぞ?」 * * * 私の下着を脱がすと、設楽先輩も衣服を脱いだ。 一糸纏わぬ自分がベッドに寝てて、同じく一糸纏わぬ先輩が私に覆い被さっている。 「いいか、身体の力抜けよ……抜かないと痛い思いするのはおまえだからな?」 アソコに熱くて硬いものが当たっている。恥ずかしくて見られないけど、これが設楽先輩のモノなのだろう…… 「挿れるぞ?」 「……は、はい…っ」 硬いモノが当たり、胎内に割り入ってきたのを感じてすぐに、メリメリとした痛みに襲われた。 「……っ〜!? 先輩! 痛い!! 痛いよぉ……うぅっ!」 「大丈夫だから落ち着け! あ、締め付けるな///」 小さなアソコの穴に太くて長いモノが無理矢理入り込んでいる痛みでアソコがズキズキする……心臓が下半身に移動したのではないかと思った。 「……美奈子、生きてるか? 全部入ったぞ」 「生きてません」 「……バーカ。動くけど、平気か?」 「……/// 待って!!」 「こんな状態で待てるか/// 痛かったら言え」 ゆっくりと先輩が腰を動かし始めた。 まだ、私のソコが慣れてないせいか設楽先輩の動きはぎこちない。 「んっ……先輩、もっと早くしていいですよ?」 「わかってるよ……慣れてないんだ///」 「えっ?」 「うるさい/// 悪いか!?」 「……悪くは…アゥッ!?」 突然腰が強く打ち付けられた。 肌と肌がぶつかる音が部屋に響く。ぎこちなかったピストンも徐々にスムーズになり、私を攻め始めた。 「アッ、アア/// そ、そこ、ダメ!!」 「ハァ、ここか? ここが気持ちいいのか?」 お腹の裏側、そこに設楽先輩のモノの大きな先端がぶつかる度に目の奥がチカチカする。 そこが私の弱点だと知った設楽先輩は、そこばかりを重点的に突く動きを始めた。 「うわっ…/// 美奈子、そんなに締める、な///」 「違、う! 締めて…ないぃ! あぁっ///」 一瞬、頭が真っ白になって、アソコがキューっと締まったのを自分で感じた。 「美奈子っ……クッ///」 閉じていた目を目を開けたら、ぼんやり見えたのは眉間に皺を寄せた設楽先輩。 直後にズルッと先輩のモノが自分から抜けた感覚、そしておへそに熱いものが二、三度飛んできた。 しばらく、設楽先輩を銜えていた下半身は痺れて、はしたなく開いた脚が閉じれない。 息も切れて、さっき走った時より疲れを感じる。 「…美奈子、身体平気か?」 再び私に覆い被さってきた設楽先輩が、汗で張り付いた私の前髪を払いながら問う。 「……は、い。大丈夫……あっ///」 「そうか、なら……悪いがもう一回だけ付き合ってくれ」 「えっ! せんぱ……!?」 * * * 行為が終わり、ベッドの上で設楽先輩と抱き合っていて、ふと思い出した。 ―そろそろ、お母さんたちが帰ってくるんじゃあ……― 行為に夢中になりすぎて、すっかり忘れていた。 耳を澄ましても人がいる気配はないから、まだ帰宅はしてないようだ……慌てて、設楽先輩を引き離した。 まだ、ムードを引き摺ってる設楽先輩は突然、離れた私に目を丸くしてる 「先輩! のんびりしてる場合じゃないですよ! シーツ剥いでください!!」 「うわっ!?」 * * * 「ふぅ……これで、一安心ですね!!」 「ああ。……って、おまえ……ムードもなにもあったもんじゃないな……」 雨のち愛模様 窓の外を見れば、先程との雨が嘘のような晴天が広がってました。 END 〜あとがき〜 86000hit・キリ番を踏まれたゆーみん様に捧げます。 お待たせしました!! “書きやすい方で”…と言うことで今回は設楽先輩にしてみました。 自分で設楽先輩を選んだのですが、なんだか先輩らしくない気も…… あと私、うっかりリクの“自宅”が“バンビの”か“相手”のかを訊き忘れてしまいまして……とりあえず、バンビの自宅にさせて頂きました。 もし、リクが“相手側の自宅”の場合はそのあたりの表記を書き直しますので、ご連絡下さいm(_ _)m お持ち帰りはゆーみん様のみでお願いします。
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