*捧げ物【文】* | ナノ



Secret Party


二週間、準備に準備を重ねた文化祭はもうすぐ終わろうとしていた。

信じられないことに私がジュリエットを演じることになった学園演劇も拍手喝采で無事に終了。

さらに信じられないことは私は今年の“ローズクイーン”に選ばれた!!

だから、今、私はこの誰もいない文化祭の物置部屋として使われてるらしい教室にいるんだけど……

* * *

ローズクイーンに選ばれるや否や、あっと言う間に囲まれた。
私を守る様に一緒にいてくれたカレンさんやミヨともはぐれて、困ってたら誰かに手を引かれた。

琉夏くんだった。

* * *

唖然とする周囲を余所に力強く引かれるままに着いて来たのが、この教室。

私を連れてきた肝心の琉夏くんは「ちょっと待ってて」と言って、どこかに行ってしまった。

外はまだ喧騒が続いてる。
窓を開ければ、風が入ってきて気持ちいい。
そう言えばお腹空いたなぁ……。


―ガラッ、ガッタ―


「お待たせ」

「琉夏くん、おかえり…?」

両手いっぱいに荷物を抱え、行儀悪く足で扉を開けて入ってきた琉夏くんは黒板の前に詰められた机の上に抱えた荷物を置いた。
机に置いた衝撃で、上の方に乗せられてたお菓子の詰め合わせは転がり落ちた。

「閉店間際だからって安くしてもらえたんだ。で、こっちは……ジャジャーン!!」

紙袋から取り出されたのは丸まった布の塊…一瞬でそれが何かが判断できた。

「それ、演劇の衣装?」
「正解!! ジュリエットの衣装でした。ロミオのもあるよ……っと、ほら」

無造作に丸まった鮮やかな赤い衣装が先程、私が着ていたドレスの横に広げられた。

「……これ、わざわざ借りてきたの?」
「いや、隣の教室に引っ掛けてあったから拝借してきちゃった」
「えっ!? ダメだよ、返してこないと……」

慌てて舞台衣装に伸ばした手はすんでの所で琉夏くんに止められた。

「わかってる、後でちゃんと返す。だから……もっぺんだけ着てみない?」

最後に「ダメ?」が付け加えられた。

*
*
*

「こぼしちゃダメだよ?」
「ハハハ! オマエ、お母さんみたい。ママ、チョコ食べる?」

結局、片方が廊下に出て私たちは、交代でそれぞれ着替えた。
そして“ティーパーティー”と称して2人でお菓子を食べているのだ。

「美奈子、そこにジュース入ってるから取って?」

指差されたのは私の後ろにあった小さめの紙袋。

「この中?」
「そうそう。リンゴジュースちょうだい」

中にはリンゴや桃、パイナップルのパックジュースが入っていた。琉夏くん希望のリンゴジュースを取り出し、渡すために膝立ちをする。

「……きゃっ!!」
「うわっと!! 美奈子、大丈夫?」

長いスカートに滑って、危うく顔面を床で打つところだった。

「……はぁ、びっくりした。ありがとう琉夏くん」
「うん。どういたしまして……なんだけど。やっぱ、ヤバいかな?」

抱き付いた姿勢から見上げれば、琉夏くんは熱っぽい視線で私を凝視していた。

私の腰を支えていた手がイヤらしく身体を這う。

「…ちょっ、琉夏くん!! ダメ、ここ学校だし! これ着てるから!!」
「汚さなければいいだろ? 美奈子が大きな声出さなきゃバレないよ」
「でも……」
「実はさ……さっき、オマエが着替えるの覗いてた。ちょっとした出来心だったんだけど……ムラムラが止まんなくなっちった」
「のぞ…っ!!」

すぐに唇が唇で覆われた。
侵入を許した舌はあっという間に私の口内を蹂躙する。
外の喧騒もすでに耳に入らない。こうなると、あとは流されるだけだ。

*
*
*

「……はぅぁ/// あっ、あっあ!!」

床に仰向けに寝そべった私の下半身、ボリュームのあるスカートは太ももまで捲り上げられていた。

捲られたスカートで見えにくいけど、さっきから琉夏くんは私のスカートの中に頭を突っ込み、丹念に秘部を熱い舌で愛撫している。

気持ち良さから流れる愛液はすぐに琉夏くんの喉を潤し、その刺激でまた私は愛液を出す…その繰り返し。

「美奈子、さっきから溢れすぎ/// ここも皮剥けてツヤツヤだ……」

クリクリと弄られ、勃ち上がった突起を今度はさわさわと撫でられた。快感が変わったことで、我慢出来ずに腰が浮く。

「美奈子は本当にえっちだね? 俺にもっと舐めて欲しいって?」
「…っ///」

これ以上、アソコを舐められたらおかしくなるかもしれない!!
本能的に首を横に振って拒否の態度。

「可愛い奴。でも、俺も我慢できない……出ちゃいそう」

ジジジ…っとチャックが開く音が聞こえて、すぐに秘部には熱い塊が当てられた。

―くちゅ…グプゥ―


「あっ、アァァッ///」


琉夏くんは私の胎内に全部を埋めるとすぐに腰を動かし始めた。

「ハッ…俺、我慢できないかも///」
「ぅん/// あ、あっ!」


浅く素早く抜き差しされれば、私の呼吸も自然と早まる。
奥を抉るように深く抜き差しされれば、教室には不釣り合いな水音と肌がぶつかる音が響く。


声を抑えなきゃ、誰か来るかもしれない…頭ではわかってるのに嬌声を抑えることができない。

琉夏くんは正常位で私の頭や背中を抱き締めながら腰を動かしている。
その為、右耳には直接、琉夏くんの喘ぐ声や荒い息遣いが流れ込んできて、腰が疼いた。

「ねぇ、気持ちいい?」
「き、気持ち…気持ちいぃ/// るかく、んは?」
「俺も/// 気持ち良すぎて、もう…出、る!!!」
「ひゃぁ/// あぁ〜、あっ、あっ!!」

琉夏くんの自身の先端が一気に膨らみ、胎内で熱い精液が爆ぜたと同時に私も絶頂を迎えた。

*
*
*

部屋に籠もる性交渉特有の匂いを換気する為に窓を全部開けておいた。
秋の夕暮れ、少し肌寒い。

「ねぇ、汚れてない? 変なもの付いてない?」
「大丈夫、大丈夫。俺、テクニシャンだから」


制服に着替えて、慌てて衣装を確かめた。
とくに目立った汚れもない、濡れたような染みも見当たらない。

「オマエの方はセーフだろ?」
「うん……? 私の方?」

琉夏くんはずいぶん引っ掛かる言い方をする。

「俺は……これ、セーフ?」

琉夏くんが遠慮がちに示す箇所…衣装のズボンの股関の所……。

「先走りで濡れちゃった。テヘ」
「……テヘって……アウトです」
「やっぱり? しかたない……洗ってくる」

琉夏くんがズボンを持って駈け出した。
どこに洗いに行くのだろうか。そもそも濡れてたら、あまりに怪しい。

そんなことを考えていたら、教室の入り口から今出てったはずの琉夏くんがひょこっと顔を出した。

「洗ったら、すぐ戻るから待ってて? で、一緒に帰ろ?ローズクイーンを護るのがヒーローの勤めだからね」
「はいはい。ちゃんと待ってるから」
「ラジャー!!」

再び琉夏くんの足音が遠ざかっていく。

もし、誰かに何か言われたらどうやって言い訳しよう…「異性不純交遊してました」なんて、口が裂けても言えない。
開け放たれた窓から学園内を見れば、生徒たちも徐々に減りだした。


Secret Party



END

〜あとがき〜

68000hit・キリ番を踏まれた奈緒様に捧げます。
お待たせしました!!

裏はどちらでも大丈夫ということで、最初は健全話だったのですが、気付いたらガッツリ裏になってました(^_^;)
裏ナシ希望でしたら書き直しますので、返品してくださいませ!

リクエストありがとうございました!!
お持ち帰りは奈緒様のみでお願いします。

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