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先輩


〜紺野と設楽の場合〜


紺野「設楽、中間試験が散々だったのをもう忘れたの?」

設楽「やる気がないのに、無理やり勉強したって、なにも頭に入らないだろ? 今は勉強する気分じゃないんだ」

紺野「とりあえず、寝ないで起きてれば?」

設楽「やることもないのに? 起きてる意味がない。……そうだ、なら、おまえが内容を読み上げてくれ。睡眠学習でも試してみるさ」

紺野「はぁ……嫌だよ。僕まで成績が悲惨なことになりたくないからね」

* * *

設楽「暇だ」

紺野「だろうね」

設楽「眠いな……」

紺野「……なんで、しりとり?」

設楽「リスザル」

紺野「ルービックキューブ」

設楽「ブッシングフェルト」

紺野「都営地下鉄」

設楽「ツー・ビショップ」

紺野「プ? “ぷ”か…ぷ……プトレマイオス」

設楽「スコラーズ・メイト」

紺野「トンボ」

設楽「ボレロ」

紺野「ローカルせ……鉄道」

設楽「おまえ、今“ローカル線”って言おうとしただろ? 言い直すなんて汚いぞ」

紺野「じゃあ、設楽も一回だけ言い直してもいいよ」

設楽「う……ウーパールーパー」

紺野「パーティー」

設楽「……ちょっと待て。この場合“ティー”か? はたまた“ティ”になるのか? それとも“テ”か? まさか“小さいイ(ィ)”とか“最後の棒(ー)”じゃないだろうな?」

紺野「えっ!? そんなの好きな方でいいと思うよ。“ティ”でも“ティー”でも……」

設楽「そんな曖昧に決めて、また同じような単語出てきたら厄介だろ?」

紺野「どっちでもいいよ。僕は勉強してるから、考えるなら静かに考えててくれ」

設楽「おい、おまえ。図書委員か? “しりとり”に関する書物はどこにある?」

紺野「あぁ…林くん(図書委員)、困ってるじゃないか」



* * *


このシリーズは2011年11月、12月の拍手文でした。

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