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男たちの井戸端会議

※セリフ主体で進行。

琉夏「…あれ? ニーナじゃん。なにしてんの?」

ニーナ「ん? あっ、琉夏さん!! チョリース!」

琉夏「チョリース」

ニーナ「今、嵐さんがそこのスポーツショップで物色中でさ?長いから、オレ外で待ってるって訳」

琉夏「ふ〜ん」

ニーナ「うわぁ、興味なさそう……っていうか、琉夏さんこそ、なにしてんの? 美奈子さんと花凛ちゃんは?」

琉夏「美奈子は花凛連れて、久しぶりのキューティー3の会に参加。だから、今日は俺一人だよ。で、花凛の靴買いに出てきた」

ニーナ「えっ、花凛ちゃん、もう歩けましたっけ!?」

琉夏「まだだよ。でも掴まり立ちは出来るようになったし、出掛けるときにオシャレさせたいからね」

ニーナ「なるほど」

琉夏「これ以上カワイクなったら花凛誘拐されちゃうかもしれないけどな」

ニーナ「……見事な親バカ」

琉夏「なんか言った?」

ニーナ「いやっ、な〜んにも!!」

琉夏「ていうか、俺よりコウのが叔父バカでヤバいんだよな」

ニーナ「(聞こえてんじゃん!!)…って、琥一さんが?」

琉夏「そう。あの顔でデレデレあやしてんの。“いないいないばあ”なんて傑作だよ? からかったら、やらなくなっちゃったけどさ。ハハハッ!!」

ニーナ「……ハハハ、琥一さん気の毒…」

琉夏「あと、花凛の記念日を作りまくってる。『美奈子の花凛妊娠発覚記念日』を皮切りに『花凛が初めてハイハイした記念日』『嫌がってた人参の離乳食を食べれるようになった記念日』だろ。あと『掴まり立ち感謝の日』『「コウ」って名前を呼ばれた記念日』…あれ『「コウ」って名前呼ばれた感謝の日』だったかな?」

ニーナ「いや、どっちでもいいし……つーか、琥一さんのイメージがどんどん崩壊してくんですけど」

琉夏「しかも、記念日には記念日か感謝の日にちなんだプレゼント用意すんの」

ニーナ「ちょ! あ〜、もう琥一さんの顔まともに見れないじゃないっスか!!」

琉夏「ハハハッ」


嵐「待たせたな……って琉夏もいたんか」

ニーナ「あぁ、嵐さん。今、琥一さんが花凛ちゃんにデレデレな話聞いてたんスよ」

嵐「ずっとか? こんな歩道の真ん中で話し込んでたら通行人の邪魔になるだろ」

ニーナ「あ、スミマセン…」

嵐「琉夏、俺たちこれから喫茶店でも行こうってことになってんだけど、おまえも来るか? 今日はいい気分だから奢ってやるぞ?」

琉夏「えっ、マジ? 行く行く♪」

ニーナ「オレたち、今日はイベントホールに格闘技観に行ったんすけど、応援してる選手が、スゲーいい勝ち方したんスよ!!」

嵐「花凛大きくなったか?」

琉夏「なったなった!! 写メ見せてやる」

嵐「喫茶店ついたらな」


【喫茶店にて】


嵐「それはたしかに、琥一はキャラ崩壊だな。……で、キャラ崩壊ってなに?」

ニーナ「あぁ、え〜と、らしくないってこと?」

琉夏「ニーナがバリバリ硬派になって、不二山が女々しくなるみたいな感じ」

嵐「わかった。それはキャラ崩壊だ」

*
*
*

ニーナ「失礼な話なんですけど花凛ちゃん、琥一さんのこと怖がったりしないんスか?」

嵐「あぁ、俺もそれ気になってた」

琉夏「最初はスゲー恐がってギャピーギャピー大泣きしてたよ」

ニーナ「やっぱり」
嵐「やっぱり」

琉夏「でも、コウが諦めずに花凛を抱っこしたり、あやしてたら免疫ついたらしくて……逆にコウに超懐いてて不愉快。
しかも花凛が最初に繰り返し喋れるようになった単語はまさかの『コウ』だし。
今年の栄えある“花凛流行語大賞”は“コウ”だ……」


ニーナ「ちょっ、琉夏さんマジ凹みすんの止めて下さいよ! オレらの周りだけ空気重くなってるから!!」

嵐「それって、おまえと美奈子の影響なんじゃねぇの?」

琉夏「??」

嵐「花凛は両親が日常的に琥一の名前言うの聞いてて、だから覚えたんだと思う」

琉夏「くそっ!! そうか! 今度からコウのこと変なあだ名で呼んでやる!!」

嵐「ダメだろ、そういのは。花凛が変な言葉覚えたらどうすんだ? 親なんだから、もっと自覚持て」

琉夏「…………」

嵐「だから、拗ねるな。おまえが花凛の父親なんだろ? だったら堂々としてりゃいい。花凛だって父ちゃんが誰かくらい、わかってるに決まってる。琥一だって奪おうとしてる訳じゃねぇよ。おまえと美奈子の子供だから可愛いんだ」

ニーナ「……なんか、嵐さんすでに親の風格」


ニーナ「琥一さんもさ、そんなに花凛ちゃん可愛いなら、自分もいい相手見つけて結婚すればいいいいのに」

琉夏「……あ〜、それは難しい話っていうかさ…今度、ニーナからコウに切り出してみ? 微妙な顔されると思うけど」

ニーナ「へっ?」

嵐「あぁ、そうか。琥一も美奈子のこと、まだ引き摺ってるんだな」

ニーナ「なるほどね〜……って“も”? 今“も”って……」

琉夏「言っとくけど、美奈子は絶対渡さねぇからな?」

嵐「それは美奈子が選ぶことだろ」

ニーナ「えぇっ!? ちょ、嵐さん!!?? また悪い顔してますよ!? 琉夏さんもその怖い目やめて!!」







嵐「ニーナ俺たちも花凛にプレゼントだ!」

ニーナ「はっ!? いきなりどうしたんスか!?」

嵐「琥一に負けてられねぇだろ!! 琉夏、花凛の好きなものって何かあるか?」

琉夏「なんかビーズクッションがお気に入りみたい。家にある小さいやつに、よく乗っかってる……ほら、こんな風にうつ伏せで」

琉夏、写メを見せる。

嵐「よし! じゃあ、花凛が上に乗れるような大きなやつ買えばいいんだな」

ニーナ「ホントに大丈夫かな、この人は……」



END


〜あとがき〜

美奈子さんは、はば学時代は柔道部マネージャーで琉夏本命の嵐親友という裏設定。

里夏

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