Nestle up Everlasting 「すげー、ごちそうがいっぱいある!!」 「ふふっ、はりきって作り過ぎちゃった」 「平気。俺、全部喰う」 2人の新居で迎える、俺の初めての誕生日。 最初にこの家を借りてきたときには…結構な感じのボロボロ具合だったけど、俺の頑張りのおかげで今は生活にほとんど支障がない。 素晴らしき俺と美奈子の愛の巣になった。 「琉夏くんはホットケーキでいいって言ってたけど、やっぱり誕生日だからバースデーケーキにしてみました!!」 美奈子が冷蔵庫から取ってきた、苺が乗った生クリームたっぷりの小さなバースデーケーキには誕生日にお馴染みのチョコプレート。 ホワイトのチョコペンで“ルカくんお誕生日おめでとう”と書かれていた。 お誕生日そのものなケーキに素直な嬉しさがこみ上げてくる。 「琉夏くん……嬉しい?」 「えっ?」 「ふふっ、ニヤニヤしてる」 ヤベェ、隠しきれてなかった。 「……うん、嬉しいよ。ずっと、辛いものでしかなかった誕生日が今はこんなにも幸せ。オマエがいて、祝ってくれるから。……俺、すげー幸せ者だな?」 俺の零した素直な気持ちを聞いた美奈子が優しく微笑んでくれた。 「じゃあ、琉夏くんは毎年幸せ者だね? 私がずーっと7月1日はお祝いするから」 ずっと…… 「おじいちゃん、おばあちゃんになっても私は必ず琉夏くんのそばにいて、琉夏くんの誕生日をお祝いする。それなら、誕生日も寂しくないでしょ?」 (ホントにずっと?) 美奈子は俺の不安な気持ちを察したように心地よい声で続ける。 「これからは、こうやって2人で年を重ねていくの。私の誕生日は、もちろん琉夏くんがお祝いしてくれるでしょ?」 「うん、当たり前だろ。ホットケーキで良ければいっぱい作って、盛大に誕生パーティーだ」 ケーキもあるのに? そんなに甘い物ばっかり食べられないよ!! 美奈子が笑う。 「ハハハっ!! だな? で、さ……子供が産まれたら、今度は俺たちが2人がかりでその子の誕生日を盛大にお祝いをするんだ。その子が誕生日を大好きになってくれるように……誕生日が来るのを毎年楽しみにしてくれるように」 「ふふふっ、素敵だね」 Nestle up Everlasting END 〜あとがき〜 超短いですね。 意味もオチもない……ただ突発的に誕生日話を書きたくなったんです。 タイトルの英語が間違ってそうで怖いです。 誤字脱字がいつも以上にありそうで怖いです。 琉夏、誕生日おめでとう! ルカバンは正義!! 里夏
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