目で追ってしまうから 休み時間…お手洗いから帰ってきたら、不二山くんが机に突っ伏していた。 「…不二山くん? どうしたの? 具合でも悪い?」 「…ん? 美奈子か…違う…腹減っただけ」 「えっ…まだ二時間目が終わったばっかなのに?」 「…何時間目だろうが、減るもんは減るんだよ…はぁ、次の授業中に弁当食うか」 「そうだ、お菓子ならあるけど食べる?」 「食う」 鞄からチョコやらクッキーを取り出して、不二山くんへ差し出す。 「なぁ…」 「なぁに?」 「お前、ちゃんと手ぇ洗ったか?」 「!!??…洗ってます!!」 「わかってる。冗談だ…どうもな」 「もう!(また、あんな悪い顔して…)」 * * * 「はぁ…食った食った! ごちそうさま」 「どういたしまして。 そういえば、よくわかったね?」 「何が?」 「私がお手洗いに行ってたってこと…なんでわかったの?」 「なんとなく。 …お前が教室から出てったの見たから。 で、数分で戻ってきただろ? だから便所でも行ったんかなって」 「そうなんだ」 つい、美奈子を目で追ってしまう…妙な癖がついちまった。 END 〜あとがき〜 私の中では不二山嵐=『柔道』よりも『大食い』のイメージが強いんですよ(笑) 食べ物の話をしたり、美味しそうに何か食べてる姿が好きです。 里夏
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