去年のこの日この時間この場所で二人風鈴の音を聴いていた
蝉が鳴かなくなったら彼も呼吸を止めて、気温が下がったら彼の体温も下がって、誰も海に行かなくなったら彼は海に還った
そろそろ隣に誰も居ない事には慣れて来たけれど
瞳を閉じて追想
風一つ無いそんな一日、隣の気配に目を開ける

風鈴の音が聞こえて私は涙を一筋流して


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