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砂時計をひっくり返すとさらさらと小さな穴から砂がこぼれた。綺麗だけど少しだけ儚い。そういえばある夫婦で夫の灰を砂時計にした奥さんの話があったっけ。その砂時計は夫が生前作っていた奥さんの好物の卵料理が丁度半熟になる時間ぴったりになるらしい。死んでも尚、夫は奥さんに料理を作ってくれるだなんてロマンチックな話だよな。でも先には死にたくないよなぁと葛藤しているうちに砂時計は全て落ちてしまった。砂時計をもう一度ひっくり返してテーブルに頬をついた。テーブルの冷たさが頬から伝わる。それからすぐ、人の足音がしてカチャリドアを開けて現れたのはレッドだ。2日程前ふらり帰ってきて久しぶりに顔をみせた、そいつ。さらさらと砂は落ちる、それから目を離さず、レッドに問う。
「な、レッドは俺より先に死にたい?」
なにそれ?と言いたげな顔したレッドは俺をちらりと見て
「……しらない。」
そう静かに口にしてテーブルを挟んだ目の前、カタンと音を立て座った。
「希望。俺より先?後?」
「……後。」
「なんで」
「……グリーン死ぬの」
「いや、死なねーけど。」
「グリーン、おれが生きてる間に死んじゃだめ、」
「何だよ、それ」
「……死なないで。」
赤い瞳があまりにまっすぐと俺を見つめるもんだから、俺は苦笑した。死なないから、大丈夫と頭をくしゃくしゃに撫でてやれば腕をつかまれて無理矢理に小指を絡まさせられた。

約束、と。
(お前こそ死ぬなよ、の思いと共に)


小指の約束
2009.12.10 for.くろかげ様!
Link thank you !!!from.かず


▼かず様(桃黒)より頂きました初代さん\(^q^)/ くろかげは もえじにしそうなようだ!ふへふへ素敵過ぎます有り難うございます!緑も赤も可愛いんだなこれが。まさか相互して頂けるとは思わなんだ…。こんなやつですがこれからも仲良くしてやって下さい^^ 相互有り難うございました!


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