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救いようねーな。俺は自分で自分に罵声を浴びせた。あああもう救いようなんて全然ない。そんなの自分でも分かってるさ。がたがたがたがた。理性みたいなものが崩れる音がして俺は自分を抱えた。手まで震えてやがる。俺があいつにこんな感情を抱くのは罪ですか。それじゃあこの有り余った欲望はどうすればいいですか。あいつを押し倒して全て貪り食ってやれば満たされますか。もしそれを実行したらあいつとの関係はなくなるだろうな。好きなんだよ、レッドが。好きで好きで、全部欲しくてたまらない。いっその事、俺無しじゃ生きられないようにしてやろうか。でもさあ、あいつのところに行くと嬉しそうな顔で笑ってくれるから出来ねーんだよな。あいつを殺して俺も死ねば楽になりますか。なあレッド。一緒に楽になろうぜ。そう言ってレッドの首に手をかけると怯えるとかそんな素振りも見せずに無表情で一言だけ吐いた。

「どうせだったら欲を満たして逝った方が良いと思う」

(僕はまみれでした)


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