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「いいか、周りをよく見て動け。」
侍ガール!
久しぶりの大きな事件に、普段はダラリとマイペースな隊長も今日は真剣な面持ちだった。
昨日、情報を持ち帰ったザキさんと各隊長格が会議を行った。
最近巷で騒がれている「連続殺人事件」に攘夷志士が関わっているとのことだった。
「ヘタに動きゃコッチが全滅だ。……ッチ…面倒臭ェ…。」
情報の少ない中で動くのはとても危険だけれど、そうも言ってられない状況なのだ。
既に9人もの一般市民が殺害されている。
ピリピリとした空気に、私は息をのんだ。
「四季。」
シンとしていた中、突然土方さんに呼ばれ、肩を揺らす。
何ですかと問えば、土方さんは一度視線を下げてから口を開いた。
「オメーは今回、総悟と行動しろ。」
「……え、あ…はい。」
一体それが何だと言うのだろうか。
そんなに改まって言うようなことだろうか。
その意図が分からず、首を傾げると、土方さんは真っ直ぐに私を見る。
「絶対に、総悟と離れるな。絶対に、だ。」
「……どうして、ですか…?」
あまりに土方さんが同じ言葉を繰り返して言うものだから、思わず問うてしまった。
どうして私は隊長の側を離れてはいけないの?
それは作戦なの?
それとも何か他に意味があるの?
けれど土方さんがその問いに応えることはなかった。
「……怪我、すんなよ…。四季。」
そう言って頭を撫でた手が、私を見る目が、少しだけ悲しそうだった。
覚悟は出来てる筈なのに
(お前を傷つけたくなくて、失うのが嫌で、)
(だけど俺じゃ守ってやれないから、)
(柄にもなく、泣きそうになった。)
※要するに土方さんはヒロインに怪我してほしくない。
※でも土方さんは指揮を執らなくてはならないので守ってやれないYOってこと。
※ハイ私の妄想です。
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