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「四季!!向こうの着物店に行こう!」
松岡くんに手を引かれて、私達は江戸の町を歩いていた。
侍ガール!
「四季!」
ケーキのこともあってか、(というかほぼケーキのおかげだけど)松岡くんと仲良く(というか懐かれた)なった。
「あの、…松岡く、」
「だぁから咲夜って呼んでくれって!」
「……咲夜、くん。」
少し小さめにそう呼ぶと、彼はニカッと笑った。
その顔があまりにも嬉しそうだから、なんだか私まで嬉しくなってしまった。
「そしたらその時銀さんがな……、」
「四季。」
しばらく咲夜くんと並んで歩きながら話していた私の耳に、聞き覚えのある声が。
クルリと振り向いて視線をやると、そこには、
「土方さん!」
「テメー出かけるって万事屋んところだったのかよ。」
そこにはマヨラー副長こと土方マヨ……土方十四郎がいた。
相変わらずの開いた瞳孔と眉間によったシワは、彼が不機嫌であることを表していた。
しかも煙草臭い。
「なんでこんな所に、」
「なんでィ。四季の隣のヤローは誰かと思えばアンタですかィ」
ヒョコッとパトカーの中から顔を出したのは、沖田隊長。
我が上司にして、世界遺産級ドS王子の沖田隊長だ。
そして、咲夜くんの又三郎(カブトムシ)を死なせてしまった沖田隊長だ。
そう…又三郎(カブトムシ)を死なせてしまった…。
「沖田総悟ォォォオ!又三郎の仇ィィ!!」
「総悟ォォォ!?お前何したんだゴルァァァ!!」
あぁ……他人のフリしてもいいかな…。
町中バトルは止めましょう
結局、私の1日はこれで終わってしまった。
※ただヒロインと咲夜くんを絡ませたかっただけ(笑)
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