侍ガール! | ナノ


▼bV





「四季!!向こうの着物店に行こう!」

松岡くんに手を引かれて、私達は江戸の町を歩いていた。



侍ガール!



「四季!」




ケーキのこともあってか、(というかほぼケーキのおかげだけど)松岡くんと仲良く(というか懐かれた)なった。




「あの、…松岡く、」

「だぁから咲夜って呼んでくれって!」

「……咲夜、くん。」




少し小さめにそう呼ぶと、彼はニカッと笑った。
その顔があまりにも嬉しそうだから、なんだか私まで嬉しくなってしまった。




「そしたらその時銀さんがな……、」

「四季。」




しばらく咲夜くんと並んで歩きながら話していた私の耳に、聞き覚えのある声が。

クルリと振り向いて視線をやると、そこには、




「土方さん!」

「テメー出かけるって万事屋んところだったのかよ。」




そこにはマヨラー副長こと土方マヨ……土方十四郎がいた。
相変わらずの開いた瞳孔と眉間によったシワは、彼が不機嫌であることを表していた。
しかも煙草臭い。




「なんでこんな所に、」

「なんでィ。四季の隣のヤローは誰かと思えばアンタですかィ」




ヒョコッとパトカーの中から顔を出したのは、沖田隊長。
我が上司にして、世界遺産級ドS王子の沖田隊長だ。
そして、咲夜くんの又三郎(カブトムシ)を死なせてしまった沖田隊長だ。
そう…又三郎(カブトムシ)を死なせてしまった…。




「沖田総悟ォォォオ!又三郎の仇ィィ!!」

「総悟ォォォ!?お前何したんだゴルァァァ!!」




あぁ……他人のフリしてもいいかな…。










町中バトルは止めましょう


結局、私の1日はこれで終わってしまった。






※ただヒロインと咲夜くんを絡ませたかっただけ(笑)